2011年12月17日土曜日

丸木美術館・Chim↑Pom 2

前回は2階の《原爆の図》を見た所まででした。1階に降りてきます、1階にも《原爆の図》の後期に作られた作品が展示されています。また《原爆の図》以外にも、南京大虐殺や、アウシュビッツの図などがあります。それらは簡単に見て、Chim↑Pom展のほうに向かいます。

Chim↑Pom展「Level7 feat. 広島!!!!」の最初の部屋は福島関係の展示です。渋谷にある岡本太郎の「明日の神話」の右隅に2011年5月1日に追加して話題になった「部分」そのものと、その時のビデオ。福島原発事故後に、原発近くまで防護服を着て行き歩き回った様子を、撮影したビデオ作品。放射能で汚染された植物を除染したのちに使った生花風作品。これらの作品が展示されています。

次の部屋は広島関係の展示になっています。2008年に広島の上空に「ピカ」と飛行機雲を作り物議を醸した時のビデオ作品。広島原爆直後の街で燃えていて、現在まで保存され燃え続けている火を使って、様々なものを一瞬で燃やしてみせる作品。天井から吊るされた巨大な千羽鶴の作品。

これらの展示を見て感じる事は、Chim↑Pomの、メッセージ性、同時代性、です。
それ故、この展覧会を「原爆の図丸木美術館」という象徴的な場所で行う意味は大きいと思います。特にChim↑Pomが広島の「ピカ」でバッシングを受けていた時に、当時の「原爆の図丸木美術館」の館長、針生一郎さんが手を差し伸べた事を考えると、この意味は非常に大きいと思います。
でも、でもですよ、この内容の展覧会はもっと大勢の人が見る場で行われるべき展覧会であるような気がします。なんとかならないものでしょうか。

最後に蛇足ですが、「原爆の図丸木美術館」に行かれる方は厚着をしていくことをお勧めします。美術館を運営されている方の、原発の電力には頼りたくないという意思の現れだと思いますが、館内はかなり寒いです。

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