今週末はバリエーションにとんだアートを探してみることにしました。
2011年12月9日(金)夜、三菱一号館美術館で10月13日から12月25日に行われている、「トゥールーズ=ロートレック展」を見に行きました。
この展覧会は、所蔵品で展覧会を行うという、展覧会の王道になっています。三菱一号館美術館の所蔵品の他には、フランスのアルビにあるトゥールーズ=ロートレック美術館の作品が多く展示されています。
なぜ、三菱一号館美術館がロートレックを所蔵しているかというと、ロートレックの友人でもあり画商であったモーリス・ジョワイヤンが持っていたロートレックのリトグラフなどのグラフィック作品のコレクションを、三菱一号館が入手したためです。今、250点ほどの作品があるということです。
内容的には、ムーラン・ルージュなど当時の新しい大人の娯楽施設のための宣伝用ポスターが見応えがありました。浮世絵に影響されたという大胆な構図、大胆な色彩、モデルの個性を感じさせる人物表現など、引きつけられます。女性の顔などはなんでここまで変に描くのという感じです。となりに並んで展示されているモデル本人の写真はいい女なのに。でもそこに本人の個性が滲み出しています。
美術の王道からすると、リトグラフという版画作品であり、しかも目的は商業美術ということで、亜流なのでしょうが、19世紀末をこれだけ表現しているのは素晴らしいですね。ロートレックの後は、ハイ・アートと商業美術は交わる事が無くなってしまうようです。
写真は、三菱一号館美術館から見た、下の広場のクリスマスの飾り付けです。
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