2012年1月31日火曜日

宋の山水画、北京故宮博物院200選展に触発されて

今、東京国立博物館で「北京故宮博物院200選」展が行われており、宋時代の絵画作品も良いものが展示されています。せっかくですから、理解を深めるために、中国宋時代の山水画について少し整理してみます。

絵の話に入る前に、中国の宋の時代に関して調べてみました。
宋は、唐が滅びた後の五代十国の時代を経て中国を統一した王朝です。宋王朝の中でも960年から1127年までを北宋と言い、女真族の金に攻められ南に逃げ延びた後1127年から1279年を南宋と言います。北宋の都は《清明上河図》に書かれていた開封。南宋の都は臨安です。南宋も1279年にモンゴル(元)に滅ぼされます。
宋の時代は、北方に遼、西夏、金、モンゴル(元)など強い国があり北からの脅威にさらされ続けましたが、国内は軍よりも文を重んじ、文人官僚が社会を支配します。
農業・商業は唐の時代に比べ大きく発展しました。灌漑が進み農業生産が増え、鉄の生産量も増え、都市化も進みます。紙幣が初めて作られるのも宋の時代です。

それでは宋の山水画を、描いた人毎に整理してみます。最初は宋の前の五代から始めます。
  • 荊浩(けいこう)、五代の人。乱世を避け山にこもって山水画を描く。伝承作品《匡櫨図》は山頂を仰ぎ見る高遠の構図、墨のタッチで山岳の量感・質感を表す皴法(しゅんぽう)。華北水墨山水画の基礎的表現。
  • 董源(とうげん)、五代から北宋初期の人。江南の水郷風景を俯瞰で描く。丸みを帯びた山、水平線を強調。南宋画の祖といわれる。
  • 関同(かんどう)、長安に出る。荊浩の弟子。
  • 李成(りせい)、開封に上るが、終生在野で仕事をする。華北の実景的水墨山水画を大成。《茂林遠岫図巻》の評価は高い。
  • 巨然(きょねん)、開封で仕事をする。董源の作風と華北の作風を統合する。伝承作品に《層巖叢樹図》。
  • 范寛(はんかん)、華原出身。《谿山行旅図》は切り立った山岳描写。《雪景寒林図》は北宋の大きな画面の代表作。范寛のころ華北山水画が全盛となる。
  • 王希孟(おうきもう)は宮廷画家。《千里江山図》は景物を密に細かく表現。
  • 許道寧(きょどうねい)、超現実的な傾向。
  • 郭煕(かくき)、これまでの華北の画家とは異なり宮廷画家。高遠・平遠・深遠の三遠法に基づく山水画を得意とする。《早春図》が代表作。《山村図軸》はそこに行きたいと思わせる。
  • 米友仁(べいゆうじん)、金の侵入で江南に逃れる。文人画を定着させる。董源、巨然の作風を再現し、米法山水を作る。《瀟湘奇観図巻》は文人画家として心象風景を描く。
  • 李唐(りとう)。南宋の院体画家。院体画も江南山水画的な平明なものになる。
  • 劉松年(りゅうしょうねん)、南宋の院体画家。
  • 馬遠(ばえん)、南宋の院体画家。辺角の景が有名。
  • 夏珪(かけい)、南宋の院体画家。《渓山清遠図》の景観描写は南宋山水画の理想とされる。
以上、美術出版社『カラー版東洋美術史』などを参考にしました。

この後は元の文人画になり、今回東京国立博物館にもきている趙孟頫などが出てくるのですが、それは又別に整理してみようと思います。

2012年1月29日日曜日

平家納経、平清盛展

江戸東京博物館で、NHKの大河ドラマにちなんで、「平清盛展」が行われています。平家納経が展示されているというので、見に行きました。日本美術の入門書では、平安時代の美術として平家納経が必ず出てくるので、ぜひ一度見たかったというのが理由です。
さすが大河ドラマの影響か、会場はちょっと混んでいました。昨年、江戸東京博物館のヴェネツィア展に行ったとき、見たかったカルパッチョの絵になかなかいきつかなかったのを思い出し、今回はその轍を踏まないように、最初に平家納経に足を向けました。

平家納経は、平家一門が繁栄を願い、1164年に厳島神社に奉納したものです。平家納経は、願文、法華経28巻、無量義経、観普賢経、阿弥陀経、般若心教の全33巻で、平家一門の人が一巻づつ書き写しています。一巻づつ写経する「一品経」は当時流行っていたそうです。料紙には雁皮紙を使用し、表裏に金銀の箔や砂子が撒かれ、豪華に仕上がっています。見返し部分にはその今日の内容を表す絵が描かれています。
なぜ神社に経を奉納するかというと、本地垂迹説で、厳島明神の本地は十一面観音であるということになっていたためです。

今回の展覧会に展示しているのは33巻のうち、平清盛願文、法華経信解品第四、法華経法師功徳品第十九、法華経陀羅尼品第二十六、の4巻です。残念ながら見返しの絵の部分はかなり不鮮明になっていましたが、それにしてもできたときの豪華さは想像できます。

平家納経を納めていた、金銀荘雲龍文銅製経箱もすばらしいもので、特に龍が良いですね。

平家納経関連以外では、平安期の王朝風仏画の基準となる作例と言われている、京都国立博物館所蔵の十二天のうちの《伊舎那天》も興味深く見ました。伊舎那天は十二天のうち東北を守る天です。

平清盛展は、2012年1月2日から2月5日までの開催です。




渋谷ユートピア

渋谷の松濤美術館で「渋谷ユートピア」という展覧会が2012年1月29日まで行われていました。もう最後だというので28日に行ってみました。
松濤美術館は渋谷区の美術館で、財団法人渋谷区美術振興財団が運営しています。ここは何と言っても白井晟一さんが作った建物が眼を引きます。外側は石造りですが微妙なカーブを描いています、窓が無いためその形態の存在感を強く感じさせます。建物の中は、ドーナツのように屋上から地下二階まで空いた空間になっていて、そこに向かった窓がついています。その中空の一階部分には橋が渡されています(右の写真)。

今回の展覧会のほうは、1900年から1940年に渋谷周辺に住んでいた芸術家の作品を集めた展覧会になっています。少し前に板橋区立美術館で行われていた池袋モンパルナス展に似た趣向です。ただ池袋モンパルナスのほうは芸術家が自らそう名乗っていたわけですが、渋谷のほうはとくに渋谷で何かを一緒に行おうというわけでは無かったようです。展示の内容も渋谷関係という以外では一つの方向を向いているわけではなく、色々な傾向の作品が展示されています。そういう理由からか、個々の作品はおもしろくても、展覧会としてのまとまりはどうかなという印象でした。

以下、展示されている作家です。

  • 菱田春草(1874-1911)、いうまでもなく明治時代の日本画家、日本美術院創設に参加。
  • 岡田三郎助(1869-1939)、洋画家、フランスでラファエル・コランに師事、東京美術学校教授
  • 有馬さとえ(1893-1978)、女性画家の先駆者
  • 杉浦非水(1876-1965)、グラフィックデザイナー、三越のポスターなどを制作
  • 伊東深水(1898-1972)、日本画家、美人画で有名
  • 辻永【つじひさし】(1884-1974)、洋画家、花の写生画集を作る
  • 岸田劉生(1891-1929)、洋画家、《道路と土手と塀》は東京国立近代美術館に
  • 村山槐多(1896-1919)、洋画家、夭折の画家、人物画に特徴
  • 竹久夢二(1884-1934)、大正浪漫を代表する画家
  • 富永太郎(1901-1925)、夭折の詩人画家
  • 児島善三郎(1893-1962)、日本のフォーヴィスム
  • 平塚運一(1895-1997)、版画家

2012年1月24日火曜日

ザ・ベスト・オブ・山種コレクション No2

ブログを書く順が逆転しましたが、先週土曜日の冷たい雨が降るなか、山種美術館を訪れました。1月に入ってから、ザ・ベスト・オブ・山種コレクションの後期の展示が行われています。後期の展示は、「戦前から戦後へ」ということでより現在に近くなっています。
会場は、雨にもかかわらずかなり混んでいました。近代の日本画も人気があるのがわかります。

目玉は、速水御舟の《炎舞》です。これは初めて見ました。
図版を見て思っていたよりも実物は小さな作品でした。きっと絵の迫力が大きな絵をイメージさせたのでしょう。また、よりリアルな表現の作品かと思っていましたが、実物を見てリアルを指向した作品でないのがわかります。炎は仏教の彫刻のように様式化されています、また炎の上を舞っている蛾はすべて正面を向いています。そこにあるのは、リアルさを異なる次元の真実にトランスレートした世界のように感じました。

その他の作品で面白かったのは、奥村土牛でしょうか、《鳴門》《醍醐》など自然を映した絵が気に入りました。

この展覧会は2月5日までの開催です。

2012年1月22日日曜日

北京故宮博物院200選 No2

今日は東京国立博物館で行われている北京故宮博物院200選展に再び行ってきました。前回は1月4日に行って清明上河図を中心に見たのですが、今日はその他の作品をじっくり見ました。天気は良くなかったのですが、日曜日ということもあり会場はかなり混んでいました。私は今日はパスしましたが、清明上河図のほうは210分待ちとなっていて、建物の外まで列がのびていました。

全体を通して改めて気づいたのは、一言で中国といっても、その実体は多様な民族の関わりがあり、中国の美術もその中で形作られてきたということです。

文人画が発達した北宋・南宋の後は、モンゴル民族の元王朝(1271−1368)となります。普通の感覚でいうと、他民族に支配される時代にはそれまでの文化は廃れてしまうのではないかと思ってしまいますが、そうならないのが元の時代の面白いところです。いろいろ葛藤はあったのでしょうが、宋に仕えていた人が元にも仕えて大きな影響力を持ったりしています。
今回の展示品の中でも、元のものは良いものが来ています。例をあげると、
趙 孟頫(ちょうもうふ) 《水村図巻》
朱德润 《秀野軒圖卷
柯九思 《清閟閣墨竹図軸


清(1644−1912)は女真族の王朝ですが、真の皇帝がチベット仏教を信仰していたというのは初めて知りました。
チベット仏教はチベットが7世紀から14世紀にインドから直接取り入れた仏教で、後期密教の強い影響を受けています。
チベット仏教関係の展示にも面白いものがあります。

《大威徳金剛(ヤマーンタカ)立像》、清時代
《宝生仏坐像》、インド・バーラ朝
《観音菩薩立像》、チベット
《上楽金剛(チャクラサンバラ)立像》、チベット

今回は《乾隆帝是一是二図軸》の展示が凝っていました、図は乾隆帝が中国の歴史的文物に囲まれ、文人の姿で描かれているというものです。展示室には、そこに描かれているテーブルや、青銅器・陶磁器などが一緒に展示されています。この軸は清朝が意識的に漢民族の伝統の上に成立しているのだということを示す興味深い図になっています。

さすがに中国は奥が深いですね。中国美術への関心がますます強くなりました。





2012年1月20日金曜日

パリへ渡った石橋コレクション 1962年春

東京駅の近くのブリジストン美術館は便利なので時間があると立ち寄ってしまいます。2012年1月7日から3月18日までは、「パリへ渡った「石橋コレクション」 1962年春」が開催されています。

石橋コレクションは、ブリジストンタイヤ創業者の石橋正二郎さんのコレクションで、青木繁などの日本の作品や、フランス印象派から現代までの海外の作品が、集められています。

1962年の春に、そのなかからフランスの作品50点が選ばれ、当時パリのパレ・ド・トーキョーにあったパリ国立近代美術館で、「東京石橋コレクション─コローからブラックに至るフランス絵画展」として展示されました。いわば里帰りした訳です。当時は日本にもフランス絵画の良いコレクターがいるんだと感心されたようです。(国立近代美術館は1977年にパレ・ド・トーキョーからポンピドゥー・センターに移転しています)

今回は、ブリジストン美術館60周年を記念して、50年前にフランスに行った作品を改めて見てみようという趣旨の展覧会です。

作品は、コロー、ドラクロア、ドーミエ、ドービニー、クールベ、モンティセリ、ピサロ、マネ、ドガ、シスレー、セザンヌ、モネ、ルノワール、ルソー、ゴーガン、シニャック、ボナール、マティス、ルオー、ヴラマンク、デュフィ、ドラン、ピカソ、ブラック、ユトリロ、シャガールと、ビッグ・ネームばかりです。
全体を通して、前衛的な尖った作品はなく、色や筆致がきれいな見て心地よい作品が多いと感じます。これはコレクターのセンスかもしれませんね。

私は、もう当たり前すぎて申し訳ないですが、セザンヌの《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》が気に入りました。

金曜日の夜6時半頃から8時近くまで会場にいたのですが、その間に会った観客の人はほんの数人で、一部屋占有状態が続いて、たいへん贅沢な時間でした。

2012年1月17日火曜日

村上隆さんインタビュー記事

2012年1月17日、朝日新聞朝刊に村上隆さんのインタビュー記事が載っていました。
横見出しとして「世界でトップを取る」。縦見出しには「3.11で社会変化、芸術家も動くとき、もだえ苦しみ作る」とあります。「世界でトップ」の話をしたいのでしょうか、「3.11後の芸術家」の話をしたいのでしょうか、見出しだけだとちょっと不明です。記事を読んでみると、見出しどおり、世界でトップの話と、3.11後の芸術家の話が、並列で書かれていました。

面白いと思った所を紹介します。

インタビュアーが村上さんはクールジャパンの旗手ですねと言ったのに対して、「クールジャパンなどとは外国では誰も言っていない。僕はクールジャパンとは何も関係ない」
村上さんの何が評価されていると思いますかという問いに、「日本の美を解析して、世界の人々が『これは日本の美だな』と理解できるように、かみ砕いて作品を作っていること」「僕は戦後日本に勃興したアニメやオタク文化と、江戸期の伝統的絵画を同じレベルで考えて結びつけ、それを西洋美術史の文脈にマッチするよう構築し直して作品化するということを戦略的に細かにやってきました」
そのあと、村上さんが「芸術企業論」や「芸術闘争論」にも書かれている言説が続きます。日本の芸術家は、グローバルな美術市場や美術作品流通のメカニズムの中で、戦略性をもって活動すべきだという論です。
最後に、3.11以降の社会に対し、「芸術ごときで世の中は変わらないが」と言いつつ、国際社会に発信し続ける活動家になると宣言されています。
今は、3.11のメモリアルになる全長100mの五百羅漢図を、100人のスタッフを使って作成中で、これを2月にカタールのドーハの個展で展示する予定だそうです。

今日のこの新聞記事を見る前に、村上隆さんが2011年11月9日にニューヨークのクリスティーズで「New Days」という3.11のチャリティー・オークションを仕掛け、6億8千万円の売上を上げた、という美術手帳2012.01に載っている記事を読んでいたので、2つの情報を合わせて、改めて、村上さんのグローバルで、問題意識を持った、戦略的な活動の一端を見たような気がしました。

2012年1月15日日曜日

泉屋博古館分館 中国青銅芸術

2012年1月7日から2月26日まで、六本木にある泉屋博古館分館開館10周年、「神秘のデザイン ー中国青銅芸術の枠ー」が開催されています。
これは、分館が東京に開館してから10年経つのを記念して、住友家が収集したコレクションの中でも貴重な中国青銅器を紹介するものです。

商(殷)・西周・春秋・戦国期の青銅器が55点、秦から清にかけての青銅器が33点、展示されています。青銅器は今回の「北京故宮博物院200選展」にも来ていますし、中国の文物の展覧会にも来ていますが、これだけ青銅器だけが並んでいるのを見ると壮観です。しかも一点づつ模様の説明があり、主要な作品には拡大写真での説明があり、X線CTスキャナによる断面の図もあります。
なにしろ周の時代の青銅器の模様は細かいですから、図録だけではわからないことがたくさんあります、それを近くでじっくり見られるます。

周時代の青銅器には、怪獣の顔の形を模様化してある、饕餮文(とうてつもん)が付いているものが多いのですが、それにもいろいろなパターンがあり、それぞれの表現の工夫があることが見えます。
また、龍も、虁文(きもん)という横向きで1本足がついた模様でたくさんでてきます。

3000年前の人がどんなものを作っていたのかと興味を持ったら、ぜひ一度行ってみると良いと思います。


2012年1月14日土曜日

フェルメールからのラブレター展

人の真実は日常のさりげない中にあると思うのなら、17世紀のオランダ絵画を見に行かなければいけません。とくにその中でもフェルメールです。そこには、神話もなく、宗教的高揚もなく、大事件もなく、嵐もなく、狂気もありません。とくにフェルメールでは、乱痴気騒ぎも、声高な教訓もありません。

今、Bunkamuraザ・ミュージアムで開催されている「フェルメールからのラブレター展」を見にいきました。
この展覧会は、3点のフェルメール作品を中心に、人と人をつなぐコミュニケーションというテーマを持って17世紀オランダ絵画を集めたものになっています。フェルメールの作品はワシントン・ナショナル・ギャラリー所蔵の1665年に描かれた《手紙を書く女》、アムステルダム国立美術館所蔵の1663-4年に描かれた《手紙を読む青衣の女》、アイルランド・ナショナル・ギャラリー所蔵の1670年に描かれた《手紙を書く女と召使い》です。
フェルメールの他にも、ヤン・ステーンの教師と子供の作品、ピーテル・デ・ホーホの室内で会話する人の作品など、20人を超える画家の作品が展示されています。

フェルメールのコーナーでは、最初に《手紙を書く女》があります。手紙を書きかけの女性がこちらを向いている図です。黄色い服の色と、そこにあたる光が、何とも良い感じです。
次は《手紙を読む青衣の女》です。青い服を着た女性が横を向いて手紙を読んでいる図です。この作品はちょうど修復を終わった後で、色もだいぶ復元されたようです。色の微妙な色合いがたいへん素晴らしいです。
最後に《手紙を書く女と召使い》です。これは左側に窓があり部屋全体があかりに包まれています。女性がこちらに向いて手紙を書いていて、その近くに窓の外を向いて召使いが立っています。でもこれは、なんかリアリティが無い、精妙さが足りないと感じました。このなぞの理由は後になってわかります。

この展覧会は、《手紙を読む青衣の女》の修復がどう行われどう変わったかという展示があったり、当時の手紙は封筒に入れなかったとか、手紙の文例集があったとか、手紙に関するちょっとしたパネルがあったり、絵以外にもなかなか楽しめます。

展覧会に行くと、図録を買おうか買うまいかいつも悩むのですが、この展覧会の図録は買ってしまいました。この図録の中には、「フェルメールの時代の人々の絆」「17世紀のオランダ文学にみる正しい暮らし方の伝達法」「”デルフトのフェニックス”、または名声のゆくえ」「「文遣い」から「文書く女」へ 遠くを近きにする術一個の快楽の在り方」など面白そうな小論が並んでいたからです。読むのが楽しみです。

フェルメールの実物が3点もあり、17世紀らしいオランダの絵画が見られる、お薦めの展覧会です。金曜日の夜に行ったのですが、比較的すいていて、絵の近くでじっくり見ることができてたいへん満足しました。2012年3月14日まで開催されています。

帰ってきてから、以前買った、『フェルメール論』小林頼子著、八坂書房、2008、を読み返してみました。すると、何か変だと感じた《手紙を書く女と召使い》は、様式として完成されたが、繊細な処理は放棄され、単純化され、誇張された時期の作品であると書かれていました。そうだったのかと納得しました。


2012年1月10日火曜日

それぞれの時代のカラー・パレット

先週末に本屋さんをぶらぶらしていると、普段は近づかなデザインの書棚にふっと気になる本がありました。それは、パントン社から出版されている『アート・ファッション・インテリアの流行が彩る 10世紀の配色』です。
こういうのに目が止まるのが、オンライン・ブックストアではない、リアル本屋さんの魅力ですね。

内容は、20世紀を10年毎に区切り、それぞれの時代の、商品、ポスター、アート、ファッションなどの代表的な図版を選び、そこで使われている色彩をカラー・パレットのかたちで示すことにより、その時代の色を探そうというのもです。

それぞれの10年間に、7から9のカラー・パレットがあります。
例えば、1900年代は、「エドワード朝」「アーツ・アンド・クラフツ運動」「ジュエル・ストーン」「玉虫色の輝き」「女性の躍進」「ポワレの革命」「野獣派」の7種類のカラー・パレットが紹介されています

1900年代の、野獣派のカラー・パレットの中身は次のようになっています。

  • Jaffa Orange
  • Fusion Coral
  • Pink Lavender
  • Confetti
  • Strong Blue
  • Pompeian Red
  • Fluorite Green
  • Sycamore
1920年代の、バウハウスのカラー・パレットはこうです。
  • Moonless Night
  • Violet Storm
  • Lavender
  • Delft
  • Oxblood Red
  • Burnt Ochre
  • York Yellow
  • Sunflower
このブログでは色を紹介できないのが残念。

とうぶんこれで楽しめそうです。

2012年1月9日月曜日

ぬぐ絵画―日本のヌード 1880-1945

東京国立近代美術館で、「ぬぐ絵画 日本のヌード 1880-1945」が2011年11月15日から2012年1月15日まで開催されています。

こういう展覧会を待っていました。

明治以降、日本人が西洋美術の大きな領域であるヌードに、どう取組んできたのかを、見せてくれます。

ヌードを描こうとした時、困難さは2つあると思われます、一点目は、性的なものにもなってしまう裸を、どう描き・どう人の目に触れさせれば良いかという点、二点目はケネス・クラークが『ザ・ヌード』の中に書いているように、西洋のヌードはあるがままを示すnakedではなく理想型を示すものだとすると、それを日本でどのように受容したら良いかという点、です。

この展覧会では、明治初期ヨーロッパに渡った百武兼行のヌードの絵など最初期から始まり、明治時代の洋画をリードした黒田清輝がいかに苦労してヌードを日本の中に持ち込んだか、《智・感・情》のような寓意画のようで寓意画でない変な絵がなぜできたのか、そんな状況を萬鉄五郎はどう打開して自らのヌード表現をしていったか、と進んでいきます。一つ一つに関連するデッサンや解説がついていて、なるほどと思わせられます。

さらに、梅原龍三郎、熊谷守一、古賀春江、安井曽太郎、小出楢重が、ヌード表現をどう展開させたかが非常に明確に示されています。ポーズや、ヌードを置く場面設定、リアルか理想か、などいろいろな試行錯誤の跡がよくわかります。

この展覧会の素晴らしい点は、美術史を、分析的に資料を付けてわかりやすく解説していることにありますが、もうひとつ感心したことは、多くの作品が今見ても古くさくなくこれは良いなと感じさせるものであった点です。西洋絵画の先駆者を侮れないですね。

もう会期修了まで短いのですが、ぜひ見ることをお勧めします。

展覧会のウェブサイトには、キュレーターの方の、パンフレットや展示方法へのこだわりも書かれています。
http://www.momat.go.jp/Honkan/Undressing_Paintings/index.html#outline

参考資料、
『ザ・ヌード』ケネス・クラーク著、高階秀爾、佐々木英也訳、ちくま学芸文庫
『現代の眼 590』特集1、ぬぐ絵画ー日本のヌード 1880-1945




2012年1月8日日曜日

池袋モンパルナス展

板橋区立美術館で、2011年11月19日から2012年1月9日まで、「池袋モンパルナス展 ようこそアトリエ村へ」が開催されています。明日で終わりになってしまうので、今日行ってきました。(左の写真は板橋区立美術館の正面)

1920年代から第二次世界大戦にかけて、池袋近辺の長崎などに、貸し住居付きアトリエができ、そこに若い芸術家達が集まってきました。そこを詩人の小熊秀雄が「池袋モンパルナス」と名前をつけました。この展覧会は、その当時の資料を展示し、また関係する作家の作品を集めたものになっています。

今回紹介されている作家は、小熊秀雄、寺田政明、吉井忠、長谷川利行、麻生三郎、靉光、松本竣介、丸木位里、丸木俊などです。

  • 小熊秀雄、1901-1940、詩人・小説家、SFマンガの先駆となる『火星探検』の原作を作成
  • 寺田政明、1912-1989、寺田農の父、日本のシュールリアリズム画家の一人
  • 吉井忠、1908-1999、戦後は美術評論、児童書の挿絵等の活動も行う
  • 長谷川利行、1891-1940、アウトロー的な生涯を送り、存命中は評価されなかった
  • 麻生三郎、1913-2000、戦後、自由美術家協会に参加、武蔵野美術大学で教鞭をとる
  • 靉光、1907-1946、異端の画家といわれたが、死後評価を高めた
  • 松本竣介、1912-1948、絵画表現ではグロッスの影響を受ける、都市風景を描く
  • 丸木位里・俊、それぞれ、1901-1995、1912-2000、原爆の図の制作で知られる

会場の中は、絵画作品の展示だけでなく、池袋周辺の当時の地図、吉井忠の日記のパネル、3畳一間に押入とトイレがついた住居の実物大間取りが、展示されています。また、当時のことを振り返ったビデオがながれていて、小熊秀雄が詞を書いた「池袋モンパルナス」の歌が流れています。

この展覧会では、当時の貧しい若い芸術家達が、狭い家に住み、海外のシュールリアリズムなどの動向を注視し、お互いに切瑳琢磨し、政治的な圧力を受け、戦争に巻き込まれながら、頑張っていたことが良くわかります。
それでは展示されている作品に感銘を受けたかというと、私にはちょっと微妙でした。リズム感の無いいかにも昭和初期の歌である「池袋モンパルナス」の歌がずっと流れているのを聞きながら、濃い緑色の壁にかかった、茶系を中心にした、昭和のカラー・パレットで描かれている作品を見て、どうも感情移入できないというのが正直な感想でした。

池袋モンパルナスという切り口はそれはそれで面白いと思いますが、それぞれの作家を丁寧に見ないといけないなというのが今の感想です。

2012年1月7日土曜日

ベン・シャーン クロスメディア・アーティスト展

2011年12月3日から2012年1月29日まで、神奈川県立近代美術館葉山で開催されている、「ベン・シャーン クロスメディア・アーティスト」見に行きました。
この展覧会は、福島県立美術館を中心とした国内のコレクションと、ハーバード大学附属フォッグ美術館のコレクションを中心に構成してあり、ベン・シャーンの1920年代から60年代までの、絵画、版画、写真、ポスター、レコード・ジャケット、挿絵など多様な活動の広がりを紹介するものになっています。日本では作者没後すぐの1970年の展覧会、1991年の回顧展についで、3回めの大規模なベン・シャーン展になります。
この後、名古屋市美術館、岡山県立美術館、福島県立美術館に巡回されます。

展覧会を見ると、ベン・シャーンにとって、社会や社会の中の個人が、強い関心の対象であったことがわかります。これは、20世紀アメリカで主流であった抽象表現主義やポップ・アートなどが、人にたいする直接の関心をあらわにしないのと比較すると、際立って感じられます。
もう一つ感じるのは、ベン・シャーンの作品のアートとしての魅力です。そこには、ベン・シャーン独特の作品の線の力強さ、なるほどそうだと思わせる形態の捉え方、図と文字とを一体化させる表現、があります。一度見たら忘れられないような表現がたくさんあります。

この展覧会から、人のリアリティが大事と言う、ベン・シャーンの大きな”メッセージ”が感じられました。

『アイ・ウェイウェイは語る』を読む

今回の登場人物に関しては、私はまだ、コメントしたり、意見を言ったりできるほど十分にわかっているわけではありません。でも、中国のアート、またアートを超えた中国のことを知るためには、研究してみる価値のある人のようです。

その人は、艾未未、中国での発音は「アイ・ウェイウェイ」、日本読みにすると「がい びび」。

  • 1957年、中国生まれ。
  • 父親が反共であるとされ、新疆に移されたため、子供時代は新疆で過ごす。
  • 後に北京へ行き、1970年代末に北京のアーチスト集団に参加。
  • 1982年にニューヨークへ行く。ニューヨークでは絵画から写真・インスタレーションに活動の軸を移す。
  • 1993年に父親が病に倒れたため中国へ帰る。
  • 1994年から1997年にかけ、当時の中国美術シーンで何が起きているかのドキュメントでありアーカイブである、『ブラック・カバー』『ホワイト・カバー』『グレー・カバー』を作り、キュレーターとしての活動を始める。また中国で最初のオルタナティブ・スペース「中国芸術文献庫」を作る。
  • 1999年、自らの設計で自らのスタジオを作る。これがきっかけとなり、90を超える建築プロジェクトを実現させた。
  • 2008年の北京オリンピック・スタジアムのデザインに関与したが、最終的にはオリンピックにはコミットしなかった。
  • 2006年に中国最大手メディア運営企業SINAからブログを書くことを依頼され、それ以降、ブログを表現手段として利用していく。
  • その後、中国で発生した地震への対応など政府・体制を批判したり、人権活動家馮正虎のドキュメンタリーを作るなど、政治的なメッセージを発信する。2011年4月3日経済犯の容疑で拘束される。6月22日に釈放。
今回、読んでみた本は『アイ・ウェイウェイは語る』ハンス・ウルリッヒ・オブリスト著、みすず書房、2011年11月4日発行。これはハンス・ウルリッヒ・オブリストという、ギャラリーのディレクターであり、美術評論家が、2006年から2010年の間に、アイ・ウェイウェイにインタビューしたものを本にしたもの。
このインタビューを読んでわかるのは、アイ・ウェイウェイが、政治、社会、テクノロジー、アート、建築、写真、ブログでの表現と、全方位に関心を持ち、しかも関心を持つだけに留まらず、それぞれの分野で普通の人が行うことを遥かに超えた活動をしていることです。

この本を読んだのを期に、アイ・ウェイウェイに関して情報を収集してみようと思います。

以下は、私もまだ見ていませんが、情報源になりそうなものです。
森美術館の展覧会カタログ『アイ・ウェイウェイ何に困って?』(淡交社、2009)
AI WEIWEI'S BLOG (The MIT Press、2011) 
この他にもamazonで探してみると、いくつか本が出版されています。



2012年1月4日水曜日

北京故宮博物院200選展 清明上河図

今日まで正月休みだったので、東京国立博物館の平成館で2日から開催されている「北京故宮博物院200選」を観にいきました。

ちょっと出遅れて、東博についたのが2時30分、そこで清明上河図に並ぶかどうか決断が必要になります、長蛇の列なら今日は清明上河図はあきらめて、その他の展示をゆっくり見ればいいやと思って行ったのですが・・・・。
階段の周りに列ができていたので、待ち時間を見ると90分。とりあえず並んでしまおうということで列の後ろに付きました。30分で部屋の中に入ると、そこには清明上河図の拡大パネルや、ビデオがあるので、飽きずに時間を過ごすことができます。50分後には清明上河図の前に辿り着きました。東博の人は少し多めに時間表示をしているようですね。
展示は平らなガラスケースの中にあって、そこを覗き込むようにして見ていくことになります。距離はガラス越しですが30cmくらいのところから見えるので間近で見ることができます。ただし、止まらないで見てくださいという声に押されて、5mある絵を歩きながら見ることになりますので、実質見ている時間は3分くらいです。
作品は、12世紀に作られて、行方不明になったり出現したりを繰り返していたわりには、保存状態は悪くないようで、開封の街並、汴河、汴河にかかる虹橋、荷物を運んでいる沢山の船、様々な人物、などしっかり識別できます。鑑賞時間が短くたいへん残念だったのですが、それでもこんなに船があって賑わっていたんだとか、人の表情が生き生きしているなとか、たいへん興味深く見ることができます。

ここまでで3時30分になってしまい、5時閉館ですから、残り1時間30分。
階段の左側の部屋は宋の時代の書がたくさんあります。素晴らしそうだなとは思うのですが、書は私にとっては猫に小判状態。うーん。
絵は宋から元にかけての作品、墨でかかれた作品が多いのですが、表現方法が多彩でいろいろあります。筆と墨でこれだけ表現ができるのだと思うと嬉しくなります。
反対側の部屋に入ると、商の時代の青銅器、玉器や、宋から明にかけての陶磁器、漆器、琺瑯など、図像の面白さなど興味がつきません。
この後は清というあたりで、閉館時間がせまってきてしまったので、この後はさっと見るだけになってしまいました。
というわけで、またもう一度来なくてはと思いながら帰ってきました。分厚い図録を買ってきましたので、次ぎに行く時にはもう少し事前学習してから行きたいなと思っています。


2012年1月3日火曜日

2012年東京近辺の展覧会スケジュール

新年おめでとうございます。ことしは良い年になってほしいものですね。
展覧会には今年は見るべきものが多そうです。
わかる範囲で東京近辺の展覧会スケジュールをまとめてみました。

(2012.1.3 22:00)
追記、漏れているものがあるとコメントをいただきました、それを追加致しました。
また、私がこれは漏れていたと思ったものを追加しました。
他にも、これは紹介したいというものがあれば、コメントをお願いします。

2012.1.3
展覧会スケジュール
美術館展覧会名開始日終了日コメント
東京国立博物館北京故宮博物館200選2012.1.22012.2.191月23日まで《清明上河図》を展示
東京国立博物館ボストン美術館日本美術の至宝2012.3.202012.6.10ボストン美術館の日本美術収集品
東京国立博物館青山杉雨の眼と書2012.7.182012.9.9昭和の書家、青山杉雨生誕100年
東京国立博物館中国王朝の至宝2012.10.102012.12.24歴代王朝の文物を発掘成果を含めて紹介
国立近代美術館ぬぐ絵画2011.11.152012.1.15日本でのヌード受容の実相
国立近代美術館ヴァレリオ・オルジャティ展2011.11.12012.1.15スイスの建築家
国立近代美術館生誕100年 ジャクソン・ポロック展2012.2.102012.5.6日本初の回顧展
国立西洋美術館プラド美術館所蔵ゴヤ光と影2011.10.222012.1.29《着衣のマハ》を展示
国立西洋美術館ウィリアム・ブレイク版画展2011.10.222012.1.29イギリス・ロマン主義のブレイクの作品
国立西洋美術館ユベール・ロベール時間の庭2012.3.62012.5.20フランスの風景画家、廃墟のロベールとして有名
国立西洋美術館ベルリン国立美術館展2012.6.132012.9.17フェルメール《真珠の首飾りの少女》など。絵画の歴史がわかる
国立新美術館野田裕示 絵画のかたち/絵画の姿2012.1.182012.4.2野田裕示の足取りを検証
国立新美術館未来を狙う美術家たち2012.1.142012.2.12文化庁芸術家在外研修の成果
国立新美術館文化庁メディア芸術祭2012.2.222012.3.4毎年行われている文化庁メディア祭の受賞作品
国立新美術館セザンヌ パリープロヴァンス2012.3.282012.6.11オルセーの所蔵品などを、パリとプロバンスという切り口で紹介
国立新美術館大エルミタージュ美術館展2012.4.252012.7.16ロマノフ王朝が作った大コレクション
国立新美術館リヒテンシュタイン華麗なる侯爵家の秘宝2012.10.32012.12.23ルーベンスなど
東京都美術館マウリッツハイツ美術館展2012.6.302012.9.17フェルメール《真珠の耳飾りの少女》などオランダ・フランドル絵画
東京都美術館メトロポリタン美術館展2012.10.62013.1.4大地、海、空と自然をモチーフに展覧会を構成
東京都美術館東京都美術館ものがたり2012.7.152012.9.30東京都美術館の歴史を知る
東京都現代美術館建築、アートがつくりだす新しい環境―これからの“感じ”2011.10.292012.1.15環境や都市の問題に建築家はどうこたえるのか
東京都現代美術館ブルームバーグ・パヴィリオン・プロジェクト2011.10.292012.10.上旬東京在住若手アーチストの発表の場
東京都現代美術館靉嘔 ふたたび虹のかなたに2012.2.42012.5.6フルクサスにも参加した靉嘔
東京都現代美術館田中敦子展2012.2.42012.5.6具象美術協会を代表する女性アーチスト
東京都写真博物館生誕100年記念 ロベール・ドアノー写真展2012.3.242012.5.13日常の小さなドラマをとらえるドアノー劇場
東京都写真博物館幻のモダニスト 写真家堀野正雄の世界2012.3.62012.5.6近代写真成立期の写真家堀野正雄
東京都庭園美術館休館中
江戸東京博物館平清盛展2012.1.22012.2.5《平家納経》の公開
江戸東京博物館ザ・タワー 都市と塔のものがたり2012.2.212012.5.6スカイツリー完成記念
江戸東京博物館日本橋 描かれたランドマークの400年2012.5.262012.7.16
世田谷美術館駒井哲郎 1920~1976 福原コレクション2012.3.282012.7.1戦後銅版画のパイオニア駒井哲郎
目黒区美術館メグロアドレス―都会に生きる作家2012.2.72012.4.1目黒在住の若手アーティストの紹介
板橋区立美術館池袋モンパルナス展2011.11.192012.1.91930年代池袋モンパルナスの作家達
板橋区立美術館安野光雅の絵本展2012.2.252012.3.25絵本作家安野光雅の紹介
練馬区立美術館森井荷十コレクション展2012..1.82012.2.14戦前の市民コレクターのコレクション展
松濤美術館渋谷ユートピア1900-19452011.11.52012.1.29渋谷近代の芸術家村を紹介
東京藝術大学美術館東京藝術大学卒業・修了作品展2012.1.292012.2.3
東京藝術大学美術館近代洋画の開拓者 高橋由一2012.4.282012.6.24
東京藝術大学美術館草原の王朝 契丹ー美しき3人のプリンセスー2012.7.122012.9.17
上野の森美術館VOCA展20122012.3.152012.3.30
森美術館メタボリズムの未来都市展2011.9.172011.1.15建築におけるメタボリズムの展開
森美術館イ・ブル展2012.2.42012.5.27韓国を代表するアーチストの個展
森美術館アラブ現代美術展2012.6.162012.10.28日本初のアラブ現代美術展
森美術館会田誠展2012.11.172013.3.31大規模な美術館での個展は初めて
森アーツセンターギャラリーONE PIECE展2012.3.202012.6.17週刊少年ジャンプのマンガ
森アーツセンターギャラリー大英博物館古代エジプト展2012.7.72012.9.17死者の書など展示
サントリー美術館広重東海道五拾三次2011.12.172012.1.15保永堂版と隷書版を比較
サントリー美術館大阪市立東洋陶磁美術館コレクション2012.1.282012.4.1中国・韓国・日本の陶磁器
サントリー美術館毛利家の至宝 大名文化の精粋2012.4.142012.5.27雪舟《山水長巻》
出光美術館三代 山田常山―人間国宝、その陶芸と心2012.1.72012.2.19常滑市の陶芸家
出光美術館古筆手鑑―国宝『見努世友』と『藻塩草』2012.2.252012.3.25近世前に書写された写本類
三井記念美術館能面と能装束2011.11.232012.1.28三井家伝来
三井記念美術館茶会への招待2012.2.82012.4.8三池の茶道具
三菱一号館美術館ルドンとその周辺―夢見る世紀末2012.1.172012.3.4《グラン・ブーケ》収蔵記念
三菱一号館美術館KATAGAMI Style2012.4.62012.5.27日本の着物・染色の西欧への影響
三菱一号館美術館バーン=ジョーンズ  装飾と象徴2012.6.232012.8.19
三菱一号館美術館シャルダン   知られざる静寂の画家展2012.9.82013.1.6
ブリヂストン美術館パリへ渡った石橋コレクション1962年春2012.1.72012.3.18
ブリヂストン美術館あなたに見せたい絵があります2012.3.312012.6.24収蔵品100点
根津美術館百椿図 椿をめぐる文雅の世界2012.1.72012.2.12収蔵品
五島美術館改修中
山種美術館ザ・ベスト・オブ・山種2011.11.122012.2.5
山種美術館和のよそおい 松園・清方・深水―2012.2.112012.3.25
山種美術館桜・さくら・SAKURA 20122012.3.312012.5.20
山種美術館福田平八郎と日本画モダン2012.5.262012.7.22
山種美術館東海道からパリまで2012.7.282012.9.23
山種美術館没後70年 竹内栖鳳 京都画壇の画家たち2012.9.292012.11.25
山種美術館髙山辰雄 奥田元宋2012.12.12013.1.27
ニューオータニ美術館新春展2012.1.12012.1.29
ニューオータニ美術館大谷コレクション展2012.2.22012.3.11
大倉集古館あつめて愉たのしむ鼻煙壺 -沖正一郎コレクション2012.1.22012.3.25
泉屋博古館神秘のデザイン 中国青銅芸術の粋2012.1.72012.2.26住友コレクション
泉屋博古館近代洋画と日本画展2012.4.232012.6.26洋画と近代日本画を対照
Bunkamura ザ・ミュージアムフェルメールからのラブレター展2011.12.232012.3.14フェルメール《手紙を読む青衣の女》
Bunkamura ザ・ミュージアムレオナルド・ダ・ヴィンチ美の理想2012.3.312012.6.10レオナルド・ダ・ヴィンチ《ほつれ髪の女》
Bunkamura ザ・ミュージアム巨匠たちの英国水彩画展2012.3.10.202012.12.9ターナー、ブレイク、コンスタブル
東京オペラシティーアートギャラリー難波田史男の15年2012.1.142012.3.15寺田コレクションから
原美術館ジャン=ミシェル オトニエル2012.1.72012.3.11
原美術館杉本博司 ハダカから被服へ2012.3.312012.7.1
ワタリウム美術館重森三玲 北斗七星の庭展2011.12.42012.3.25
佐藤美術館彫刻家二田原英二と次代を担う作家展2012.1.132012.3.4
佐藤美術館2011年度 武蔵野美術大学大学院日本画コース修了制作展2012.3.102012.3.21
パナソニック汐留ミュージアム今 和次郎 採集講義 展 - 時代のスケッチ。人のコレクション。2012.1.142012.3.25時代のスケッチ
パナソニック汐留ミュージアムジョルジュ・ルオー名画の謎2012.4.72012.6.24
損保ジャパン東郷青児美術館日本赤十字社所蔵アート展2012.1.72012.2.19
損保ジャパン東郷青児美術館損保ジャパン選抜奨励展2012.3.32012.4.1
東京富士美術館地上の天宮 北京・故宮博物院展2012.3.292012.5.8宮廷の女性に焦点を当てる
横浜美術館松井冬子展2011.12.172012.3.18
横浜美術館マックスエルンスト展2012.4.72012.6.24
横浜美術館奈良美智展2012.7.142012.9.23
神奈川県立近代美術館鎌倉藤牧義夫展 モダン都市の光と影2012.1.212012.3.25
神奈川県立近代美術館葉山ベンシャーン クロスメディア・アーチスト2011.12.32011.1.29
神奈川県立近代美術館葉山村山知義の世界2011.2.112012.3.25
千葉市美術館瀧口修造とマルセル・デュシャン2011.11.222012.1.29
埼玉県立近代美術館アンリ・ル・シダネル展2011.11.222021.2.5
埼玉県立近代美術館清水 晃・吉野辰海 漆黒の彼方 / 犬の行方2012.2.112012.3.25
埼玉県立近代美術館草間彌生 永遠の永遠の永遠2012.4.142012.5.20
府中市美術館石子順造的世界―美術発・マンガ経由・キッチュ行2011.12.102012.2.26
水戸芸術館清川あさみ 美女採集2011.11.32012.1.22
水戸芸術館ゲルダ・シュタイナー&ヨルク・レンツリンガー2012.2.112012.5.6
DIC川村記念美術館抽象と形態:何処までも顕れないもの2012.1.142012.4.151950年代、60年代生まれのアーチスト達を題材に