2012年1月20日金曜日

パリへ渡った石橋コレクション 1962年春

東京駅の近くのブリジストン美術館は便利なので時間があると立ち寄ってしまいます。2012年1月7日から3月18日までは、「パリへ渡った「石橋コレクション」 1962年春」が開催されています。

石橋コレクションは、ブリジストンタイヤ創業者の石橋正二郎さんのコレクションで、青木繁などの日本の作品や、フランス印象派から現代までの海外の作品が、集められています。

1962年の春に、そのなかからフランスの作品50点が選ばれ、当時パリのパレ・ド・トーキョーにあったパリ国立近代美術館で、「東京石橋コレクション─コローからブラックに至るフランス絵画展」として展示されました。いわば里帰りした訳です。当時は日本にもフランス絵画の良いコレクターがいるんだと感心されたようです。(国立近代美術館は1977年にパレ・ド・トーキョーからポンピドゥー・センターに移転しています)

今回は、ブリジストン美術館60周年を記念して、50年前にフランスに行った作品を改めて見てみようという趣旨の展覧会です。

作品は、コロー、ドラクロア、ドーミエ、ドービニー、クールベ、モンティセリ、ピサロ、マネ、ドガ、シスレー、セザンヌ、モネ、ルノワール、ルソー、ゴーガン、シニャック、ボナール、マティス、ルオー、ヴラマンク、デュフィ、ドラン、ピカソ、ブラック、ユトリロ、シャガールと、ビッグ・ネームばかりです。
全体を通して、前衛的な尖った作品はなく、色や筆致がきれいな見て心地よい作品が多いと感じます。これはコレクターのセンスかもしれませんね。

私は、もう当たり前すぎて申し訳ないですが、セザンヌの《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》が気に入りました。

金曜日の夜6時半頃から8時近くまで会場にいたのですが、その間に会った観客の人はほんの数人で、一部屋占有状態が続いて、たいへん贅沢な時間でした。

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