昨日「なぜ?」「なぜ?」で美しくなるという話をしましたが、でも時によってはあ〜疲れたなという時も正直な話あります。その時、あまり「癒し系」などというありきたりなタグを付けたくはないのですが、でもそういうものを求めてしまう事もあります。
そこで、いまお気に入りの癒し系は、イケムラレイコさんです。
東京国立博物館で、2011年8月23日から10月23日まで、「イケムラレイコ うつりゆくもの」という展覧会が行われたので観ている方もいらっしゃると思います。
たぶん、イケムラレイコさんを癒し系などと言ってしまうと、違うと言われそうです。ただ奇麗、可愛いではありません。引っかかってしまう「なぜ?」「なぜ?」も沢山あります、でもそこには「なぜ?」よりも、自然さ、昔どこかで会ったような感じがあります。
イケムラレイコさんは、1972年にスペインに行かれて、セビーリャ美術大学で学ばれ、その後、ベルン、ニュルンベルグに行かれて、現在はベルリンとケルンで活躍されベルリン芸術大学の教授を務められています。
「イケムラレイコ うつりゆくもの」展で見つけたものは、
油彩なのに薄塗で色の移り変わりのグラデーションが素晴らしい作品。
中が空ろになっている(頭が無いものもあります)女の子がなぜか下を向いて転がっている作品、これは言葉で書くような不気味さではなく、切なさ愛おしさのようなものを感じます。
東京近代博物館のWEBサイトに、「イケムラレイコ Side B」がありますから、ぜひ検索して行ってみてください。
ミュージアム・ショップで、イケムラレイコさんの作品を森本美絵さんが写真に撮った『うみのこ』を買ってしまいました。
ところで、今日の話題と変わりますが、この前の土曜日にギャラリー巡りをしていた時に、トイレの壁がコンビニ弁当の絵に取り囲まれているというシュールな空間を作っている、青山のトキ・アートスペースの方から、古い人はブニュエルを知ってますよねと言われて、そうだこれはルイス・ブニュエルだと思ったのですが、さてブニュエルのどの作品だったのか思い出さなかったのです。帰って調べたら、それは1974年のブニュエルの作品、「自由の幻想」でした。これはブニュエルが74歳の時の作品ですが、たいへんウィットにとんでいる作品です。その中で、食事は隠れて採るが、排泄は恥ずかしげも無く皆の前で揃って行うという場面が出てきます。青山のギャラリーとスペインの映画監督がつながっていました。
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