パナソニック汐留ミュージアムで2012年1月14日から3月25日まで開催されている「今和次郎 採集講義展」には、その今和次郎さんがかかわってきた、多様な資料が所狭しと並べられています。
その一端を書いてみると、
- 日本の各地にある民家のスケッチ
- 今和次郎設計の恩賜郷倉(凶作に備えて米を備蓄するために作った建物)の模型
- 朝鮮の民家のスケッチ
- 雨樋、植木鉢等路傍で見つけたものの図
- 関東大震災後のバラックの図
- 今和次郎が作った「バラック装飾社」の作品
- 銀座で見る履物、着物、外套、帽子などを分類グラフ化して整理したもの、しかもそのグラフには実物の絵が描かれている
- オシメの模様採取
- 東京場末女人の結髪
- 今和次郎が作ったセツルメントハウス(地域社会の貧困者救済のための施設)の図
- 今和次郎が作った装飾された椅子
- 西洋・日本、古代〜近代女性服装史概略図
唖然として、「すごいですね」としか言いようがありません。
今回の展覧会での収穫の第一は、考現学から出てくる、たくさんの採集されたものを見ることでしたが、それと同じくらい感動したのは、バラック(もうこの言葉も死後かもしれませんが)を装飾するための会社を作ってしまった人がいたことです。雨露を忍ぶだけのバラックではいけない、そこには装飾が必要だと言って、バラックを装飾をするための「バラック装飾社」を作ってしまったわけです。その会社は、関東大震災後建てられたバラック作りの商店の、看板をつくったり内装をしたりしています。貧しくても、何も無くても、より楽しく生活するためにできることはある。今さんて、すごい人だったのですね。
展覧会は3月25日まで開催されていますので、興味のある方は、ぜひ行ってみてください。
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