2012年2月27日月曜日

大倉集古館 普賢菩薩

2012年2月26日、大倉集古館から泉屋博古館分館に行ってきました。

泉屋博古館分館の「神秘のデザイン 中国青銅芸術の粋」展は2回目の訪問で、このブログにも書きましたので、今日は大倉集古館で気になったものの話を書いてみます。

大倉集古館では企画展として「蒐めて愉しむ鼻煙壺  −沖正一郎コレクション−」展が行われているのですが、今日は常設展示の国宝《普賢菩薩騎象像》のほうに注目してみます。

普賢菩薩が像の上に結跏趺坐し合掌している像です。平安時代院政時代の作で、定朝様式の穏やかな顔をもった、繊細な仏像になっています。普賢菩薩は独尊として、法華経を守る仏として、特に女性の信仰を集めたようです。

ついでに国指定文化財等データベースで、国宝・重要文化財の彫刻で、普賢菩薩を検索してみると次の表のようになりました。
名称時代所在地所有者コメント
木造普賢菩薩騎象像平安東京都財団法人大倉文化財団国宝はこれだけ
木造騎象普賢菩薩及び十羅刹女像平安山形県本山慈恩寺一般非公開
木造十一面観音及脇侍普賢菩薩立像平安長野県大法寺
木造普賢菩薩座像平安三重県普賢寺
厨子入木造普賢菩薩像平安京都府岩船寺
木造普賢菩薩騎象像平安京都府妙法院
木造普賢菩薩立像平安大阪府孝恩寺
木造文殊普賢菩薩立像飛鳥奈良県法隆寺
木造普賢菩薩騎象像平安奈良県円證寺

普賢菩薩というのは平安時代に信仰を集めた事がわかります。またこの中で騎象像は3体になっています。

福島県立美術館のベン・シャーン展、作品貸出しを断られる

今日の朝日新聞に、福島県立美術館で2012年6月3日から7日16日にかけて開催される予定の「ベン・シャーン クロスメディア・アーティスト」展に、米国の美術館から貸出しを断られたり、又は貸出しの見通しがたたないため、69点の展示を断念した、との記事が掲載されていました。もちろんその理由は、福島の原子力発電所の事故の影響から、作品と同行する人を保護するためです。
断ってきたのは、ハーバード大学付属フォッグ美術館、メトロポリタン美術館、ニューヨーク美術館、他4館とのことです。

「ベン・シャーン クロスメディア・アーティスト」展は、神奈川県立近代美術館葉山館、名古屋市美術館、岡山県立美術館、福島県立美術館の巡回展で、今は名古屋市美術館で開催されています。福島では米国の美術館から貸出しを受けられないということになると、福島は展示内容を変えなくてはいけなくなります。

ということは、今回の約380点ある展示作品のうち、フォッグ美術館の50点前後の写真作品が展示できないことになり、今回のテーマであるクロスメディア・アーティストの写真を使った表現の部分が欠落することになってしまいます。ベン・シャーンの写真作品にはベン・シャーンの社会に対する関心がつよく表されているので、この展示がなくなってしまうのはたいへん残念です。

改めて、福島県立美術館のホームページを見ると、今は、震災復旧と敷地の除染のために、休館中ということで、BLOGには生々しい除染の状況が載っていました。言葉を失いますね。

2012年2月24日金曜日

草原の王朝「契丹」 静岡県立美術館

静岡県立美術館の「草原の王朝契丹 美しき3人のプリンセス」展に行ってきました。
静岡県立美術館は静岡駅から二つ目の草薙駅からタクシーで2メータで行けます。静岡県立美術館は1986年に開館した県立美術館で、収蔵品として、17世紀以降の日本の山水画・西洋の風景画、ロダンの彫刻、そして静岡県らしく富士山の絵を収集しています。

今回は残念ながら滞在時間が1時間半くらいしかとれなかったので、収蔵品展のほうは又の機会にして、企画展の契丹のほうに集中しました。
契丹民族は、10世紀から12世紀に、中国の北からモンゴルにかけて、北宋が苦慮した「遼」という国を作ったことで有名です。北宋は遼に対して毎年「歳幣」として銀や絹を遼に送り平和を買っていました。これが北宋を疲弊させた原因の一つだと言われています。

今回の展覧会では、そんな契丹の美術を、唐から受けた影響、遊牧民としての伝統、仏教の受容の観点で紹介しています。

展示の中で目を引いたのは、
  • 彩色木棺。10世紀前半。幅130cm、長さ231cm、高さ110cmの大型の木棺で、赤い色で彩色され、牡丹唐草・鳳凰などの金属板が貼り付けられています。屋根部分が頭のほうが高く足のほうが低くなっているのが特徴です。
  • 獅子文盒、龍文盒。10世紀前半。盒とは蓋つきの容器です。銀製鍍金の金属製で、打ち出しで、それぞれ獅子、龍が形作られています。唐の図像がここまで伝播しているのがわかります。
  • 金製仮面、鳳凰文冠、鳳凰文靴、これらは埋葬された契丹のプリンセス「陳国公主」が付けていたものです。靴がブーツになっているのが遊牧民族の特徴を表しています。
これらのほかにも、琥珀の首飾り、皮袋をかたどった磁器、三彩の陶器、木製の舎利塔など、興味深いものが多数あります。

10世紀から12世紀は日本では平安時代ですが、そのころ大陸では北宋と遼が拮抗して対峙しており、その遼では唐から受継いだ文化と遊牧民の文化を融合させた文化があったわけです。

この展覧会は、九州国立博物館から巡回し、2011年12月17日から2012年3月4日までは静岡県立美術館で開催され、4月10日から6月10日は大阪市立美術館、7月12日から9月17日は東京藝術大学大学美術館で開催されます。近くに来たときには立ち寄ってみたらどうでしょうか。

2012年2月20日月曜日

AERAの松井冬子さん

朝、駅を歩いているとキオスクになにか気になるものが・・・・。AERAの表紙で強い視線をこちらに向けている女性はどこかで見たことがあると思ったら、それは松井冬子さんでした。そう、ちょうどこの前の土曜日に見に行ったのが横浜美術館の「松井冬子展」でしたから、こんな所でまた会えるとは。

AERAの表紙の写真は、チャン・ドンゴン、布袋寅泰、ヴィム・ヴェンダース、松田翔太、デビッド・フィンチャーそして松井冬子ですから、松井さんもなかなか有名人ですね。

紹介記事でも書いてあるかなと思い買ってみると、「表紙の人」というページに、「重力に逆らう幽霊の情念に興味がある」「日本画は技術が大事で感覚だけでは描けない」といった話の紹介記事が、表紙とは違う写真と共に、掲載されていました。
残念だったのは、松井さんの作品が紹介されていなかったこと、AERAの読者には松井さんの作品をしらない読者も多いでしょうから、作品の紹介も会ったら良かったのに。

AERAの松井冬子さんに興味を持った人には、ぜひ横浜美術館にも行ってもらいたいですね。

AREA '12.2.27 朝日新聞出版。

2012年2月19日日曜日

松井冬子展 世界中の子と友達になれる

横浜美術館で「松井冬子展 世界中の子と友達になれる」が開催中です。
美術手帳の2008年1月号の松井冬子さん特集を読んでから、気になる作家でしたので、これは観にいかないといけないと思っていましたが、やっと時間を作って横浜まで行ってきました。

松井冬子さんは、1974年に静岡県森町で生まれ、東京藝術大学で日本画を学ばれています。《世界中の子と友達になれる》は卒業制作です。2007年には博士論文「知覚神経としての視覚によって覚醒される痛覚の不可避」で博士号を取得されています。

今回は大学在学中の平成2001年から平成2011年までの作品が展示されています。

会場を入ると、正面に《盲犬図》があり、地が透けて見えるような細いうねった毛をもった、力を失ったでも生きることに執着している生き物の図に、引きずり込まれます。

会場は年代別でなくテーマ別に構成され、第一章「受動と自我」、第二章「幽霊」、第三章「世界中の子と友達になれる」、第四章「部位」、第五章「腑分」、第六章「鏡面」、第七章「九相図」、第八章「ナルシシズム」、第九章「彼方」となっています。
特に、2011年に作成された《転換を繋ぎ合わせる》《應声は体を去らない》《四肢の統一》を加えて5作品が展示されている「九相図」がハイライトでしょうか。

作品は、その描かれている対象が、死であり、喪失であり、消滅であることが、無条件に強い印象を与えます。これは間違いのないところです。ただ、それを理性的に分析して、考え抜かれたと思われる、輪郭線、構図、精妙な色彩で表現している所に、すごく惹かれます。

開催期間は2011年12月17日から2012年3月18日で、終了まであと1ヶ月ありますから、行ってみてはどうでしょうか。

2012年2月15日水曜日

簡単すぎる名画鑑賞術

知らない本屋さんをぶらぶらして、なんとなく気になる本を衝動的に買ってしまうのは、ネット本屋さんにない楽しみです。豊橋の駅の近くの本屋さんでは、新幹線の中で読むのにちょうどよさそうだったので、ちくま文庫から出ている西岡文彦さんの『簡単すぎる名画鑑賞術』を買ってしまいました。

西岡文彦さんは、1952年生まれ、多摩美術大学教授・版画家。著書に『絵画の読み方』、『絶頂美術館』、『モナ・リザの罠』、『名画に見る聖書の世界』など。一般の読者に絵画を知ってもらおうという趣旨の本をいろいろ出されています。

今回買った『簡単すぎる名画鑑賞術』は、1998年に講談社から出版された『私だけがいえる 簡単すぎる名画鑑賞術』を改題し文庫本化し、2011年11月にちくま文庫から出版されたものです。

ダ・ヴィンチ、ウォーホール、デュシャン、モネ、マネ、ドラクロア、レンブラント、スーラ、ゴッホ、クリムト、セザンヌ、ピカソ、モンドリアンなど有名な人を取り上げ、絵画のマーケットが教会・王侯貴族から市民に変わったことで絵のテーマも市民の生活になった、ルネッサンス期には「対象の見え方」を描いていたがキュビズムでは「対象そのもの」を描いた、現代美術はアートとは何かの問いかけ自体をアートにするなど、言われ尽くされていることかもしれませんが、わかりやすく説明されています。美術に関心がありこれから少し勉強してみようかなという方にはお勧めの本です。

私が面白かったのは、「レンブラントの絵にあんなにニスが塗られてしまったのは、ニスを塗った方が乱暴な筆遣いがまとまって見えるという美術家の助言に従ったため」、「マネは薄い色の絵具の上に濃い色の絵具を重ねていた、これは黒い服をきれいに描くため」、「クリムトはマーラーは、繊細であるが量感が無い所が似ている」など。なるほどそうだったのかというような話もたくさんあり、新幹線の中退屈せずに過ごせました。

2012年2月11日土曜日

2月10日 ジャクソンポロック展開催

「生誕100年 ジャクソン・ポロック展」が2012年2月10日から東京国立近代美術館で始まりました。昨年愛知県美術館で行われたものの巡回です。ジャクソン・ポロックは好きだと公言しているからにはいるからには、これは最初の日にいかなければいけないと考え、昨日の夜行ってきました。

東京国立近代美術館の企画展を行う一階会場に、ジャクソン・ポロックの作品64点のみが展示されているので、かなり余裕をもった展示になっています。目玉のテヘラン現代美術館所蔵の《インディアンレッドの地の壁画》などは一部屋使って展示されています。またポロックが、床に置いたキャンバスに缶の中の塗料を大きな筆で叩き付けている影像も、映写されています。会場を出た所には塗料だらけのアトリエも再現されていて興味を引きます。

展示は四章に分かれています

  • 1930-1941年 初期 自己を探し求めて
  • 1942-1946年 形成期 モダンアートへの参入
  • 1947-1950年 成熟期 革新の時
  • 1951-1959年 後期・晩期 苦悩の中で
ジャクソン・ポロックはもちろんアクションペインティングのポーリング技法によるオールオーバーな作品が有名なわけですが、この展覧会では、そこに至る作品と、その後の作品が、多数展示されていて、ポロックってどんな人だったんだろうという興味がつきません。

ちょうど百年前の生まれで、若い頃からアルコール依存症、44歳で交通事故で死亡。
初期の神秘的・表現主義的作品、ヨーロッパのシュールリアリズムの影響、まったく新しいスタイルの獲得、完成しすぎたスタイル故の次への模索。行き詰まりと突然の死。
評論家のクレメント・グリーンバーグ、コレクターのペギー・グッゲンハイムなどと共にアメリカの現代美術を作る。

この展覧会では、ジャクソン・ポロックにもともとある表現主義的な指向、シュールリアリズム的なオートマティスムの影響、メキシコ壁画のような大胆な塗料の使い方の習得、これらが1947年から1950年にかけて奇跡的な化学反応を起こし、全く新しいスタイルができあがるのを、目の当たりにすることができます。

お勧めの展覧会です。2012年5月6日までの開催です。

2012年2月7日火曜日

2012年2月4日、いつものギャラリー巡りのメンバーと一緒に

2012年2月4日、いつものギャラリー巡りのメンバーと一緒に、今年初めてのギャラリーやアートスポット巡り。銀座中央通を中心に午後半日過ごしました。

名前場所展示内容
鉄道歴史展示室東新橋1-5-3東京ステーションギャラリーは現在リニューアル中ですが、ここで美術館活動をしていました。2011年12月6日から2012年3月18日まで「現代絵画の展望 24の時の瞳
http://www.ejrcf.or.jp/shinbashi/
クリエイションギャラリーG8銀座8-4-17リクルートのギャラリー。2012年1月17日から2月16日、マイク・エーブルソンの「ウィールプリンター展」。車輪を使っての印刷。
http://rcc.recruit.co.jp/g8/
資生堂ギャラリー銀座8-8-3新進作家に発表の場を提供するshigeido art eggの6回目。2012年2月3日から26日まで、鎌田友介展。
http://www.shiseido.co.jp/gallery/
東京画廊BTAP銀座8-10-5瀧本光國の「彫るもの、彫ること」展。2012年1月21日から2月25日。木を彫って作った瀧など。風景の木彫と言う素晴らしい発想。
http://www.tokyo-gallery.com/
ggg銀座7-7-2DNP文化振興財団のギャラリー。2012年1月13日から2月25日まで、「没後10周年記念 田中一光 1980-2002」。懐かしいポスターがたくさん展示されています。
http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/
銀座三越銀座4-6-16キス・ザ・ハート 東日本復興支援アート&チャリティプログラム。銀座の真ん中にヤノベケンジの垂れ幕、ステンドグラスが。
http://www.mitsukoshi.co.jp/
松屋銀座デザインギャラリー銀座3-6-1「森正洋・デザインのことば」。2012年1月25日から2月19日。タイトルどおり森正洋さんの言葉が展示されています。
http://www.matsuya.com/m_ginza/exhib_gal/
コバヤシ画廊銀座3-8-122012年1月23日から2月4日まで杉田和美写真展「オープニングパーティ」、最近一年間の展覧会のオープニングの写真。だれがだれだかわかりますか。
http://www.gallerykobayashi.jp/
シャネル・ネクサス・ホール銀座3-5-3「エリオット・アーウィットが見つめたパリ」、2月3日から2月29日。古いパリが好きな方にはお勧め。
http://www.chanel-ginza.com/nexushall/
INAXギャラリー2京橋3-6-18「堂東由佳 virus 展」、2012年2月2日から2月27日。小さい絵がいっぱいで平面を埋め尽くしています。
http://inax.lixil.co.jp/gallery/
ギャラリーなつか京橋3-4-2「ギャラリーなつか」が新しい場所に移りました。2012年1月23日から2月4日まで、新生2012VOL2として、上野慶一、金沢健一、永井夏夕展。作家の方に作品の説明をしていただきました。2月6日から2月18日までは、VOL3、内海信彦、佐藤忠、福原栄子展。
http://homepage2.nifty.com/gallery-natsuka/
ポーラ・ミュージアム・アネックス銀座1-7-7梶野彰一、ジェーン・バーキン写真展。2012年2月3日から3月11日。ジェーン・バーキンの最近の写真。
http://www.pola.co.jp/m-annex/

2012年2月6日月曜日

荒木経惟ー人・街ー

家から近いので贔屓にしている、奥沢(自由が丘の近く)にある世田谷美術館分館・宮本三郎記念美術館で、「荒木経惟ー人・街ー」展が開催しているので立寄ってみました。この展覧会はⅠとⅡに分かれていて、Ⅰは昨年終わり、Ⅱが2012年1月4日から3月20日まで行われています。

Ⅱの部の展示は次のようになっています。

  • 1966年の《地下鉄》
  • 1966年の《動物園》
  • 1988年の《東京物語》
  • 1990年の《冬へ》
  • 1992年の《東京日和》
なぜ作成年を強調しているかというと、荒木さんの写真が時代を切り取っているからです。

Ⅱの部では、Ⅰの部であった新宿のあぶない街のような荒木さんらしいギラギラしたものは無いのですが、それだけに普通の光景の中の「普通の変さ加減」がよく見えてくるようです。
地下鉄や、動物園や、渋谷の街の中の、美化されない猥雑な風景、強い喜怒哀楽ではない、そこにある微妙な日常の表情。

地下鉄と動物園は、スクラップブックに貼られた作品なので、現物はあるページしか見られませんが、そのかわり全体をビデオで見られるようになっています。

ここは宮本三郎記念美術館なのでもちろん宮本三郎さんの作品も展示されています。

入場料も200円ですから、近くに来られる方はぜひ立寄ってみてください。

2012年2月4日土曜日

DOMANI・明日展

文化庁・国立新美術館主催の「DOMANI・明日展」が国立新美術館で2012年1月14日から2012年2月12日まで行われているので、行ってみました。

「DOMANI・明日展」は、文化庁の芸術家在外研修制度により、海外研修を行った作家が作品を発表する展覧会です。
芸術家在外研修制度とは、芸術家が海外で研修をうけるのを国が支援する制度で、1967年から始まっています。2012年で見ると、「美術、音楽、舞踊、演劇、映画、舞台美術等、メディア芸術の各分野における新進の芸術家、技術者、プロデューサー、評論家等が、海外の芸術団体、劇場等で実地研修する際の渡航費・滞在費を支援します」となっています。渡航期間は、1年、2年、3年、80日があります。派遣予定人数は62名、その中で美術は22名です。

今年の「DOMANI・明日展」の作者と作品は次のようになっています。

  • 山口牧子、1962年生まれ、絵画、2007年にイギリスへ派遣。今回の出品作は、日本画の顔料を使い淡い色彩で、画面いっぱいに非具象的な表現を行っている。
  • 阿部守、1954年生まれ、彫刻、2000年イギリス、2009年ノルウェーへ。作品は、鉄を使った環状のものをならべたインスタレーション。
  • 横澤典、1971年生まれ、写真、2007年アメリカへ。出品作は街や樹々を、撮影技術や、切り貼りにより、フラットな作品にしたもの。
  • 塩谷亮、1975年生まれ、洋画、2008年にイタリアへ。作品は、女性をモデルにした写実絵画。
  • 綿引展子、1958年生まれ、現代美術、2008年ドイツへ。作品は、和紙にオイルパステルで描いたものや、布を使った作人、柔らかい感触を感じさせる。
  • 津田睦美、1962年生まれ、写真、2009年オーストラリア/ニューカレドニアへ。今回は、ニューカレドニアに渡った日系移民が第二次世界大戦に巻き込まれて辿った運命を写真で展示。
  • 児嶋サコ、1976生まれ、絵画、2009年ドイツへ。ネズミを描いた作品。ネズミのことを自らのように感じるとコメントがついている。
  • 元田久治、1973年生まれ、版画、2009年オーストラリア/アメリカへ。今回の作品は、世界のいろいろなランドスケープが廃墟になっている作品。

今回のDOMANI展は45周年を記念して、過去に研修を経験したベテラン作家53名の作品も展示されています。今日はそのなかから8名の作家の方のギャラリートークも行われていました。

気に入った作品は、綿引さんの布を使った作品、山口さんの作品は普通に気持ち良い。