昨日《那智瀧図》を見に根津美術館へ。
熊野の那智の瀧を描いた図です。縦長の画面に瀧だけが浮き出しています。もちろん瀧壺の周りには、よく見ると、樹も社殿も、いわくありげな塔婆も描かれているのですが、何と言っても瀧です。これだけで絵にしてしまう、すばらしい表現力です。見に行ったかいがありました。
今回の展覧会には、《那智瀧図》だけでなく、仏教説話画のおもしろいものも出展されています。《絵過去現在因果経》《釈迦八相図》《仏涅槃図》《羅漢図》《天狗草紙絵巻》《善光寺縁起絵》。全巻の一部だけの展示であったり、絵の状態が良くないものがあったりして、それぞれの話の筋を理解するのは難しいのですが、人の表現が生き生きしているものが多く、楽しめます。
もちろん、根津美術館に行ったら、中国商時代の青銅器も見逃せないので、こちらにも再会してきました。
根津美術館の「新春の国宝那智瀧図 —仏教説話画の名品とともに—」展は、2013年2月11日までです。
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