今回の展示は、アメリカのコロラド州を本拠にする、ジョン・アンド・キミコ・パワーズ夫妻のコレクションで、ポップ・アートの前段階の、ロバート・ラウシェンバーグやジャスパー・ジョーンズから始めて、ラリー・リヴァーズ、ジム・ダイン、クレス・オルデンバーグ、アンディ・ウォーホル、ロイ・リキテンスタイン、メル・ラモス、ジェイムズ・ローゼンクイスト、トム・ウェッセルマンとなっています。
以下は私の観想です。
- ロバート・ラウシェンバーグ。人は色々なものを見ている、イメージ、シンボル、イコン的なもの、絵具の塗り後。それならそれをまとめて、それぞれの価値をフラットにして、並べて混ぜ合わせて作品にしてしまおう。ラウシェンバーグはそう思ったのではないでしょうか。改めて見て、これは面白いと感じます。
- ジャスパー・ジョーンズ。平面上に立体を描くことに気を使うなんて止めよう。平面には平面を描けばいいじゃないか。そうかもしれないけれど、ちょっと退屈。
- クレス・オルデンバーグ。ここまで、何でも柔らかくしてしまえば、もうなにも言うことなし。
- アンディ・ウォーホル。見知った作品ばかり。でもこの大きさでこの彩度の高い色を見ないと、本当のウォーホルじゃない。改めて見て良かった。
- ロイ・リキテンスタイン。漫画の女性を拡大しドットでいっぱいにした作品も良いけれど、モネのルーアンの大聖堂をリキテンスタイン風にした作品や、立体作品もおもしろい。
- トム・ウェッセルマン。人間(というか女性)をコマーシャルなイメージにフォルム化しコンポジションにしてしまう。これはこれで行き着く所まで行き着いているようには思うけれど、この先どうなるんだろう。
アメリカン・ポップ・アート展は、2013年10月21日までです。
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