2012年10月5日金曜日

リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝 国立新美術館

国立新美術館でリヒテンシュタイン家のコレクション展が開催されています。リヒテンシュタイン公国の元首であるリヒテンシュタイン家の個人コレクションで、個人コレクションといては英王室につぐコレクションだといわれています。

ルネサンス期から19世紀にかけてのコレクションから、今回はバロックを中心に139点日本にきています。

気になる展示をいくつか紹介すると。

  • ルーベンス《キリスト哀悼》1612、油彩・カンヴァス。キリストが十字架から降ろされた後、マリアをはじめ人々が取り囲み悲しみにくれる図です。キリストを斜めに配した構図、それぞれの人の涙の描きわけなど、見所がたくさんあります。
  • ルーベンス《クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像》1616、油彩・カンヴァス。ルーベンスの5歳の娘の肖像。顔を描くタッチが素晴らしい。
  • ヴァン・ダイク《マリア・デ・タシスの肖像》1629/30、油彩・カンヴァス。以前このブログにも書きましたが、肖像を書いてもらうのならヴァン・ダイクですね。絶対うまく描いてくれます。
  • ルーカス・クラナッハ(父)《聖エウスタキウス》1515/30、油彩・板。さすが北方の画家、十字架を頭に付けた鹿が聖人の前に現れた場面が、細かい所まで緻密に描かれています。
  • グイド・レーニ《マグダラのマリア》17世紀前半、油彩・板。マグダラのマリアらしさが表れています。
  • マディアス・ラウフミラー《豪華なジョッキ》1676、象牙。象牙製のジョッキで、サビニの女達の略奪の場面が細密に彫られています。
絵画だけでなく、家具、工芸もありますから、時間をかけて観ると良いと思います。特にバロックや、ルーベンスが好きな方にお勧めです。

国立進美術館で2012年12月23日までの開催です。

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