2012年10月13日土曜日

中国王朝の至宝 東京国立博物館

2012年10月10日から東京国立博物館で「中国王朝の至宝」展が始まりました。中国美術に興味がある私としては、これは行かなくてはいけない、ということで金曜日の夜に早速見に行きました。見る時間が短かいので、全部見られないかなと思っていましたが、予想通り唐まで見た所で夜8時になり、また行かなくてはになってしまいました。

今回の展示の特徴は、黄河流域の中原だけではなく、長江流域の文化にもかなり目配りをしていた点でしょうか。

私が興味を持った展示品の中から一部を紹介すると、
  • 現在の四川省にある三星堆遺跡2号祭祀坑から出た《突目仮面》。これは青銅の仮面ですが、見て驚くのは大きいこと、高さ82.5cmあります。名前の通り目が飛び出していて、額から上の方に一本角のようなものが伸びています。
  • 同じく三星堆遺跡2号祭祀抗の《人頭像》。青銅の上に金を貼付けた顔です。顔の造作が大きいのが面白い。
  • これも現在の四川省にある金沙遺跡から出た、玉でできた《玉琮》。玉琮とは中央が空いた円筒に直方体がついたもので、この玉琮では4段の直方体がついている。高さが16.6cmある大きな玉です。
  • 現在の河南省から出た、夏の時代の《動物文飾板》、二里頭遺跡出土。青銅の上に緑松石で模様が美しい。
  • 河南省出土の殷の時代の《方鼎》。今回青銅器はそれほどたくさんは出品されていませんが、これは大きくて見応えがあります。
  • 現代の湖北省、楚の貴族「邸陽君」の夫人の墓「天星観2号暮」から出土された、《羽人》、《虎座鳳凰架鼓》、どちらも木に漆、羽人のほうは革も使っている。造形が面白い。
  • 山東省出土の戦国時代の《犠尊》。青銅に金・銀・緑松石の象嵌。架空の動物だが、その動物の柔らかい質感が素晴らしい。
  • 秦始皇帝兵馬俑の《跪射俑》。等身大の俑。凛々しい顔の兵士の、このリアリティ。
  • 陝西省出土の前漢の《竹節柱博山炉》。青銅に鍍金銀。高さ58cmで竹のような節のある棒の上に神山である博山という山がついている。
ここまでで、まだ前漢です。

今まで、中国美術に関心が無かった方も、ぜひこれを機会に中国美術を見てみたらどうでしょうか。展覧会は12月24日まで開催です。

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