20世紀らしいアーティストを一人挙げるとすると、それはアンディ・ウォーホルではないでしょうか。ウォーホルは、産業社会から消費社会へ変わっていく中で、題材としてパッケージに入った食材や、マリリン・モンローや毛沢東などのアイコンを使いました。また複製の時代に相応しく、複製することをアートとして見せました。そして、アーティストを、職人でも、孤高の人でもない、ビジネス・パーソンとしました。
そんなアンディ・ウォーホルの全貌を紹介するのが、今、森美術館で開催されている「アンディ・ウォーホル展 永遠の15分」です。この展覧会は、ウォーホル没後25周年を記念して、アメリカのペッツバーグにあるアンディ・ウォーホル美術館の収蔵品を中心に構成され、2012年からシンガポール、香港、上海、北京と巡回していました。今回の東京が最後の巡回地になります。展覧会では、ウォーホルが商業デザイナーだったころから晩年までの活動全体がカバーされ、展示も、シルクスクリーン作品ばかりでなく、ウォーホルが制作を行ったシルバー・ファクトリーの一部が原寸大で再現されていたり、実験映画の映像作品があったりと多彩です。
私にとっては、マリリンや、キャンベル・スープ缶などは、いつものという感じでしたが。初期のデザイン、ファクトリーの再現、縫合写真、ヴィデオ作品、タイムカプセルなど、今まで見たことが無い作品や資料も多く、ウォーホルを改めて知る良い機会になりました。
20世紀美術に関心がある方には見逃せない展覧会だと言えると思います。「アンディ・ウォーホル展 永遠の15分」は森美術館で、2014年2月1日から5月6日まで開催されています。
http://www.mori.art.museum/contents/andy_warhol/about/index.html
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