2013年10月14日月曜日

特別展「上海博物館 中国絵画の至宝」 東京国立博物館

今、東京国立博物館・東洋館の4階の1室で、上海博物館の北宋から清までの絵画が展示されています。内容が充実しているにもかかわらず、総合文化展の料金で観ることができます。(私はパスポートをもっているので、パスポートでOK)

五代の《閘口盤車図巻(こうこうばんしゃずかん)》は、日本でも話題になった《清明上河図》のようなタッチで、街中で粉を挽く風景が描かれています。細かい描写は必見です。

北宋、南宋時代は山水画が完成された時代です。今回は、北宋時代の王詵(おうしん)《煙江畳嶂図巻(えんこうじょうしょうずかん) 》、南宋の馬麟(ばりん)《楼台夜月図頁(ろうたいやげつずけつ)》など、見逃せません。

文人画が成熟したといわれている元代からは、長大な跋文が付いている銭選《浮玉山居図巻》、倪瓚《漁荘秋霽図軸》、一本の樹木が描かれている、李士行《枯木竹石図軸》、王冕《墨梅図軸》。異民族支配の中で文人はどのような表現に達したのか興味が尽きません。

明代の絵画では、職人画家の浙派と、文人画家の呉派を比較したりできます。どちらが良いというよりも、お互いに刺激し合って絵画が発展したように思われます。雪舟にどう影響したのかなどと観るのもおもしろいとおもいます。

清代では、惲寿平の《花卉図冊(8開)》が見応えがあります。無条件にきれいです。

今回の展示は作品の展示替えがあります、前期は10月1日から10月27日まで、後期が10月29日から11月24日です。それぞれ展示期間は1ヶ月ないので、見逃さないように注意が必要です。

普段オーディオ・ガイドは使わないのですが、今回のオーディオ・ガイドは詩の説明などがあり、役にたちました。


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