今、何故かエジプト展が重なっていますが。古代エジプト人の死生観や、死者があの世にうまくいけるようにするための呪文に興味がある方は、森アーツセンターギャラリーで開催されている、《大英博物館古代エジプト展》に行ってみてはどうでしょうか。「死者の書」に関して丁寧に説明されています。
「死者の書」は死後ちゃんとあの世に行き、復活できるようにするための、旅行ガイドのようなもので、途中で旅を妨げるような者がでてきたり、前世の行いを計られたりするとき、どのようにすれば良いかが書かれているわけです。
世界で一番長いといわれる、大英博物館所蔵の、ネシタネベタイシュルウのために作られた、全長37mに及ぶ死者の書が展示されていますから、見に行って損は無いと思います。太陽神「ラー」とか、冥界の王「オシリス」とか、「バー」とか「カー」とか言う精霊のこともわかるようになります。
お約束のミイラも2体出ていますが、むき出しではないので、ミイラ嫌いの方でも大丈夫だと思います。
造型的には、顔と足は横を向いていて肩は正面を向いているエジプト型の人がたくさん出てきますが、どれも同じだなと思ってしまいます。同じ墓の中に入れられた図像でも、中国の漢代画像石ではもっと作者の創意工夫があって図像自体が面白いのですが、この差はどこからくるのでしょうか。そこが文明の違いなのか、興味があります。
森アーツセンターギャラリーで9月17日までの開催です。
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