トリアンナーレなどの定期的に開催される現代美術のイベントもずいぶんたくさん行われるようになりました。、2011年には第4回「横浜トリエンナーレ」、2010年に最初の回が行われた「愛知トリエンナーレ」、これも2010年に最初の回が行われた「瀬戸内国際芸術祭」。
それぞれが都市で行われたり、地方で行われたり、美術館の協力を得て行ったりと、多様な展開を見せ、訪れるとそれぞれ異なった印象を受けます。
今日は、越後妻有アートトリエンナーレをバスで廻るツアーに参加しました。日帰りだったので、十日町エリアと《光の館》を含む一部の川西エリアしか観られなかったのが残念でしたが、それでも楽しめました。
妻有で3年おきに開催されているトリエンナーレは、越後妻有という地域文化を持っている地域に、また過疎などのマイナス面も含めて典型的社会状況をもった地域に対して、現代美術という定義も定かでないものをぶつけることにより、地域とアートの可能性を追求しようとしたのだと思います。それに、今回は、美術館のような顔を持った「越後妻有里山現代美術館キナーレ」が加わりました。
そんな中で、引きつけられた作品は
- キナーレの中庭の大きなスペースを使って展示されているインスタレーション、クリスチャン・ボルタンスキーの《No Man's Land》。これは古着を大きな山と積んで、その上方から巨大クレーンで古着をつまんだり落としたりするもの。古着は人間がいなくなった後の人間の残骸を思わせ不気味。
- キナーレの中にある、墨で造った立体作品。山本浩二の《フロギスタン》。この作品には自然の暖かさともろさがあります。一つ欲しいけれどもすぐに壊しそう。
- 十日町駅からはだいぶはなれた所にある枯木又で、京都精華大学が行っている枯木又プロジェクトの中の、小松敏宏の《Snow Room》。雪が溶けた水が入っている小瓶をたくさん積み上げた作品。コンセプトが面白い。
- もぐらの館の中の、田中哲也の《輝器》。焼き物で光る物体を造る。発想も面白いが、発光している姿が美しい。
越後妻有トリエンナーレが、また機会を見つけて、行ってみたいイベントであることは、たしかです。
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