2012年7月21日土曜日

奈良義智展 横浜美術館

今、横浜美術館で「奈良義智:君や僕にちょっと似ている」展が開催されています。横浜美術館では2001年にも大規模な奈良美智展を行っているので、11年ぶりにふたたび大きな展覧会をすることになります。

奈良美智は、「くせのありそうな子供」キャラクターを増殖させ変奏するアート、という印象を持っていたのですが、今回の展覧会ではその印象が少し変わりました。それは、表現の手法や、描かれる対象の類型が今までとは異なっているせいのようです。

最初に驚いたのは、会場を入って最初に大きなブロンズ像があったことです。《真夜中の巡礼者》《ノッポのお姉さん》《樅の木》など9点出展されています。テーマは子供ですが、等身像以上の大きさの像が、滑らかでない表面をもって造形されています。その存在感はかなりのものがあり、今までの紙の表現が、違う次元に飛んだように感じます。

また、これは絵の作品ですが、《Young Mother》という子供ではなく若い母親をテーマにした作品がありました、顔やポーズは子供の絵と同じですが、子供の像とは微妙に雰囲気が違っています。これは子供の延長としての母親なのか、新たなモンスターの発生なのか。

奈良美智はこれからどこに向かっているのでしょう。興味があります。

横浜美術館の「奈良義智:君や僕にちょっと似ている」展は2012年7月14日から9月23日までの開催です。

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