ちょっと前に、上野に行った人から、西洋美術館の前に列ができていたという話も聞いていたので、混雑を覚悟だったのですが、東京都美術館で昨日から開催されているマウリッツハイス美術館展に人は流れて行ったのか、列は無し、絵の前も押し合いへし合いでなくゆっくり鑑賞できました。ラッキーですね。
私の注目作品は、
- チーマ・ダ・コネルアーノ工房、《聖ルチア、マグダラのマリア、アレクサンドリアの聖カタリナ》、1490年頃、油彩・板
ヴェネチア初期ルネサンスの作品です。3人の聖女が調和のとれた配置、色彩で、描かれ。静かな空間を作り出しています。 - ティルマン・リーメンシュナイダー派、《聖母戴冠》、1510年頃、菩提樹材
ドイツの中世的題材の彫刻。素朴な味わいで、聖母マリア信仰が盛んだったんだなとわかります。 - グレゴリア・ディ・ロレンツォ・ディ・ヤコポ・ディ・ミーノ、《女性の肖像》、1470年頃、ストゥッコ
イタリアルネサンス後期の典型的な肖像彫刻。一般の人をモデルに理想美を追求するとこうなるかというような作品。 - アルブレヒト・デューラー、《ヤーコブ・ムッフェルの肖像》、1526年頃、油彩・板のちにカンヴァスに張り替え
今更言うのもへんだけれど、やはりデューラーはうまい。 - ルーカス・クラナッハ(父)、《ルクレティア》、1533年、油彩・板
昔、美術書で最初にクラナッハのヌードを見た時、奇妙に官能的でなんて変な絵なんだと思ったのを思い出しました。 - ヤン・ダヴィッドゾーン・デ・ヘーム、《果物、花、ワイングラスのある静物》、1651年、油彩・カンヴァス
オランダの画家、非常に緻密な静物画。葉っぱに毛虫がついているところを見届けてください。 - ヨハネス・フェルメール、《真珠の首飾りの少女》、1662−1665、油彩・カンヴァス
これに関しては何も説明はいりませんね。今回は1mくらいの近さから、「早く先に進んで」などと言われずに、ゆっくり見ることができました。帰ってきてから、あらためて図録の写真を見たのですが、左下の暗い部分がつぶれて見えなくなっています。やはり本物を見ないといけないですね。 - レンブラント・ファン・レイン、《ミネルヴァ》、1631、油彩・カンヴァス
暗い背景の中に、三角形のどっしりとした構図のミネルヴァがこちらを向いています。やはりレンブラントは光と影の画家。 - イタリアの素描が数十枚。
今回のベルリン国立美術館展の図録は、たいへん力が入っているようです。中には、国立西洋美術館の学芸員の方が書いた、「イタリア素描の技法さまざま」などという記事も載っていたので、思わず買ってしまいました。
こんにちわ!
返信削除上野はあっちもこっちも行きたくて(笑)
家から1時間半はかかるので効率的に鑑賞しようと計画しています。
都美か西美か、どちらから先に行こうかな?
アンコールワット見てきました。
ブログに少しずつ旅行記アップしています。
お時間ありましたらどうぞ・・・
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