2012年5月1日火曜日

ウクライナの至宝展 スキタイ黄金美術の煌めき

山梨県立博物館で、「ウクライナの至宝展 スキタイ黄金美術の煌めき」展が開催されています。ちょっと東京からは遠いのですが、東日本では山梨でしか開催しないということなので、美術のセミナーのメンバーといっしょに行ってきました。

この展覧会は、ウクライナ独立20周年記念にちなんで、ウクライナ国立歴史博物館とウクライナ歴史宝物館の収蔵品を展示するものです。展示品は、スキタイ文化からロシア正教関係の遺品まで長い歴史をカバーしていますが、展覧会のタイトルにあるように、スキタイがなんといっても目玉になっています。

スキタイは、紀元前8世紀から紀元前3世紀にかけて、黒海の北から東に向けて勢力を持っていた、遊牧騎馬民族です。スキタイ文化は、細かい金製品の加工技術、ギリシャ文明の影響、遊牧民族ならではの造形が合わさったものになっていて、今回の展示品もそのような特徴が現れたすばらしいものでした。

前4世紀のゴリュトス(弓矢入れ)はグリフォンや動物闘争文がスキタイらしい。
同じく前4世紀の《猪頭付き剣と鞘》の鞘には、猪の頭の飾りがついていて、全体は動物闘争文になっています。
スキタイを代表する名品といわれているのが、金の胸飾りですが、門外不出ということで、今回レプリカが展示されていました。レプリカでも、その模様の面白さ、精巧さには驚きます。

満足度の高い展覧会でした。山梨県立博物館での開催は5月7日までです。

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