2015年3月14日土曜日

グエルチーノ展 国立西洋美術館

グエルチーノ(本名:ジョヴァンニ・フランチェスコ・バルビエーリ 1591-1666年)は、ボローニャ派の画家で、対抗宗教改革の中で敬虔な感情を喚起するバロック的絵画を製作しました。国立西洋美術館のWEBには、「かつてはイタリア美術史における最も著名な画家に数えられました。19世紀半ば、美術が新たな価値観を表現し始めると、否定され忘れられてしまいましたが、20世紀半ば以降、再評価の試みが続けられており、特に近年ではイタリアを中心に、大きな展覧会がいくつも開催されています」とあるので、日本ではあまり知られていないのも無理はないかもしれません。

グエルチーノの作品の多くは、彼の故郷の、ボローニャの近くのチェントにありますが、2012年5月の地震で美術館や教会が大きな被害を受け、展示できない状況になってしまいました。それもきっかけになって今回の展覧会が実現したということです。グエルチーノ作品を間近に見られるのは嬉しいのですが、それが地震のせいだというのは複雑な気分になります。

展示は、ボローニャ派のルドヴィコ・カラッチやグイド・レーニの作品が数店出店されていますが、全44点の大部分はグエルチーノの作品になっています。章立ては、時系列になっています。ボローニャ派は、フィレンツェの線描と、ヴェネチアの色彩による質感を引き継ぎながら、バロック的な表現をするようになったと言われていますが、グエルチーノもその伝統に沿っていると言えます。

17世紀、フランドルやオランダで新たな表現がされるようになった時期に、イタリアにおいて、対抗宗教改革により推進された敬虔な宗教画とはどんなものであったかを知るには良い展覧会です。ちょうど、国立新美術館で開催されている「ルーブル展」の17世紀の北方の風俗画と比べてみるのもおもしろいと思います。

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