2014年5月11日日曜日

中村一美展 国立新美術館

中村一美さんという方は、勉強不足で知りませんでした。
今回、国立新美術館で中村一美さんの個展が開かれ、150点に及ぶ展示でその全貌が一堂に見られます。

中村さんは、西洋美術のモダニズムの頂点を示す抽象表現主義の研究を出発点に、日本・東洋の美術も研究し、新たな制作原理を確立していったようです。
基本は自然のものそのものの再現ではなく、抽象化された形象を見せる作品となっています。しかしタイトルには、文学的な含意があるタイトルがつけられているものも多く、絵画平面だけに収まらない、人が外的にもつイメージにつながる構想力にも関心がありそうです。

作品により幾何学的な線を強調したものと、色面の対比を基本に記号的な模様があるものに別れるようですが、いずれも垂直方向の強調と斜めの線の使い方が観る人の近くに刺激を与えるようにみえます。

私にとっては、中村一美さんの作品はたいへん興味のもてるものでした。国立新美術館で5月19日までですが、興味のある方はぜひ行かれることをお勧めします。

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