2014年1月10日金曜日

山口晃展 群馬県立館林美術館

今週末までの会期の展覧会がたくさんあるのに、見逃しているものが多い、少しでもカバーしておかなくてはということで、最初に選んだのが群馬県立館林美術館で開催されている「山口晃展」。

群馬県立館林美術館に行くのは初めてです。この美術館は群馬県で2番目の県立美術館で、県の東側にも美術館が欲しいということで、作られた美術館だそうです。開館は2001年です。近現代美術を対象とする美術館で、テーマは「自然と人間」だそうで、フランソワ・ポンポンの《シロクマ》などをコレクションしています。どのような活動をしているのかと、昨年の企画展をみると「山口晃展」の他には「籔内佐斗司展 やまとぢから」「鹿島茂 バルビエXラブルール展 アール・デコのモダンなイラストレーション」ですから、かなり個性的です。

今回、2013年10月12日から2014年1月13日まで開催されている「山口晃展」は、現代美術家として人気のある山口晃(1969- )の、子供のころのお絵描きから、東京藝術大学のころの作品、最近の先品まで、作品を集大成しているといえます。館林から乗ったタクシーの運転手さんは、美術館にこんなに人が来ているのは今までなかった、北海道や関西の人も来ていて、週末は駐車場も一杯になっていると言っていました。「山口晃展」は大人気です。

山口晃の作品は、髙橋コレクションの展覧会などで、観たことはありますが、こんなに一堂に会していると大迫力です。江戸以前の日本の絵画様式を転用しながら、発想の赴くままに、確かな技術力を駆使して、制作した遊び心あふれる作品が多いようです。《百貨店圖 日本橋三越》、《九相圖》、《五武人圖》、《厩圖》などなど。そうかと思うと、《頼朝像図版写し》など、「何を観ているの」と問いかけるようなコンセプチュアルな問題提起の作品もあります。《中西夏之氏公開制作之圖》、《澁澤龍彦著『獏園』挿絵原画》なども見所でしょうか。

図録は予約で3月にできるということでしたので、申し込んで帰ってきました。

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