3年毎に行われる六本木クロッシング、今年はオーストラリアとアメリカのキュレーターを含めて作品を選び、社会的問題意識も持って現代アートの「いま」と問いかける企画になっているようです。「疑い」は「疑いもなく」に変わるでしょうか。
展示は、前半はアートが造形にとどまらず、社会につながる意味や象徴と強く繋がり、様々な問いかけをする作品。後半は、アートという表現手段を追求した作品が多かったように感じました。
私が面白いと思ったのは、
- 小林史子の椅子を積み上げたインスタレーション。座るという機能を持たなくなった椅子が、様々な記憶の残滓として巨大な壁になっているような作品。
- 金氏徹平の様々なイメージが仮想的な奥行きを持ち集積した作品。
- サイモン・フジワラの、ほんものの岩や、岩的なものに、宗教的な想いを馳せる作品。
社会的な問題意識やメッセージと関わりをもっている、繋がっていると示すだけでは、それをアートで行う必要が無い。アートであるがゆえに表現できる物は何かと、考えさせられる展覧会でした。
六本木、森美術館で、2014年1月13日まで。
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