今日は、いつも中国美術・東洋美術の講座にでている皆さんといっしょに、根津美術館に。今、根津美術館では「やきものが好き、浮世絵も好き 山口県立萩美術館・浦上記念館名品展」という長い名前の特別展を開催しています。萩美術館とは萩市出身のコレクター浦上敏郎氏が収集した中国・朝鮮陶器と浮世絵を2500点山口県に寄贈したのをきっかけに1996年に開館した美術館です。
今回はその萩美術館から東洋陶器130点と浮世絵62点が根津美術館で公開されています。浮世絵は前期と後期にわけて31点ずつの公開です。
中国のやきものでは、何と言っても興味を惹くのは、紀元前2900−2600年の大汶口文化の鬹(キ)といわれる三足器、紀元前2400−2000年の馬家窯文化の彩陶など新石器時代の陶器。こんな形や模様をどうしたら考えつくのかと思います。
そこから年代を追って展示されていますが、私の趣味でこれはというものを列挙すると、西晋時代の壺の上に鳥、虎、胡人、建物、蟹などをこれでもかと付けた神亭壺。北魏時代のリアルな牛、馬、駱駝。唐代の三彩。北宋定窯の白磁の壺。北宋景徳鎮の青白磁。
朝鮮のやきものは、ゆるい感じの「へたうま」的模様が彩色されているものに、面白いものが沢山あります。
浮世絵は、刷りが良いとこんなに良くなるのかと改めて感じることができました。私が感心したものをランダムに列挙すると、鈴木春信《五常 仁》、鳥居清長《隅田川渡し船》、喜多川歌麿《煙草を吸う女》、葛飾北斎《百物語 こはだ小平二》《富嶽三十六景 神奈川沖浪裏》、歌川広重《東海道五十三次之内 庄野 白雨》《名所江戸百景 亀戸梅屋舗》
満足度の高い展覧会でした。
根津美術館で7月15日まで開催です。
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