三菱一号館の「浮世絵珠玉の斎藤コレクション」展に行って、少し浮世絵の関心が高まったところで、そういえば太田記念美術館は原宿と近くにあるにもかかわらず一度も行ったことがないのを思い出して、行ってみました。
太田記念美術館では、スリッパに履き替える仕組みにびっくりし、軸装した肉筆画は畳に座って観賞できるようになっているのにも驚きました。確かに、観賞する対象が違えば、観賞するやり方も変わるのが正解ですね。
今、太田記念美術館では、「江戸の美男子」の展覧会を開催していました。役者だけでなく男子に焦点を当てた浮世絵展とは珍しい。今更ながら、そうだったのかと発見したのは、武者絵や役者絵などを別にすると、男と女の区別は顔ではわからず、来ているものの差や、ヘアスタイルで見分けるしかないことです。ここには、今考える「男らしさ」「女らしさ」などを超えた、江戸の文化があるのだと気づきました。
浮世絵も楽しいなと思い始めた、昨今です。
太田記念美術館の「江戸の美男子」展は、2013年8月25日までです。
Musaとはギリシャ神話で文芸の女神です。MusicやMuseumの語源にもなっています。Sphereは英語で分野・領域の意味です。このブログの名前は、このMusaとSphereを合わせました。美術・アートに関して、いろいろ書いてみたいと思います。
2013年7月28日日曜日
2013年7月13日土曜日
浮世絵 珠玉の斎藤コレクション 三菱一号館美術館
斎藤文夫(1928年7月11日 - )氏が収集し、川崎・砂子の里資料館 に収蔵している浮世絵作品を、三菱一号館美術館で3期に分けて展示する企画となっています。
第1期は2013年6月22日から7月15日。浮世絵の黄金期
第2期は7月17日から8月11日。北斎・広重の登場
第3期は8月13日から9月8日。うつりゆく江戸から東京
第1期で興味深かったのは
第1期は2013年6月22日から7月15日。浮世絵の黄金期
第2期は7月17日から8月11日。北斎・広重の登場
第3期は8月13日から9月8日。うつりゆく江戸から東京
第1期で興味深かったのは
- 浮世絵の祖といわれる菱川師宣(?ー1694)の、墨摺絵の韃靼人を描いた《韃靼人狩猟図 狸・鳥》
- 錦絵の創始者といわれる鈴木春信(1725?ー1770)の《風流やつし七小町》は小野小町を当世風に「やつし」描かれたもの。この全作品7つがそろっているのは斎藤コレクションしか無いということです
- 鳥居清長(1752ー1815)が四代目鳥居家を継ぐ前の、背の高い女性を描いた《女湯》
- 喜多川歌麿(?ー1806)の《恵比須講》《青楼十二時》
第2期、3期も期待しましょう。
2013年7月1日月曜日
やきものが好き、浮世絵も好き 萩美術館浦上記念館名品展 根津美術館
今日は、いつも中国美術・東洋美術の講座にでている皆さんといっしょに、根津美術館に。今、根津美術館では「やきものが好き、浮世絵も好き 山口県立萩美術館・浦上記念館名品展」という長い名前の特別展を開催しています。萩美術館とは萩市出身のコレクター浦上敏郎氏が収集した中国・朝鮮陶器と浮世絵を2500点山口県に寄贈したのをきっかけに1996年に開館した美術館です。
今回はその萩美術館から東洋陶器130点と浮世絵62点が根津美術館で公開されています。浮世絵は前期と後期にわけて31点ずつの公開です。
中国のやきものでは、何と言っても興味を惹くのは、紀元前2900−2600年の大汶口文化の鬹(キ)といわれる三足器、紀元前2400−2000年の馬家窯文化の彩陶など新石器時代の陶器。こんな形や模様をどうしたら考えつくのかと思います。
そこから年代を追って展示されていますが、私の趣味でこれはというものを列挙すると、西晋時代の壺の上に鳥、虎、胡人、建物、蟹などをこれでもかと付けた神亭壺。北魏時代のリアルな牛、馬、駱駝。唐代の三彩。北宋定窯の白磁の壺。北宋景徳鎮の青白磁。
朝鮮のやきものは、ゆるい感じの「へたうま」的模様が彩色されているものに、面白いものが沢山あります。
浮世絵は、刷りが良いとこんなに良くなるのかと改めて感じることができました。私が感心したものをランダムに列挙すると、鈴木春信《五常 仁》、鳥居清長《隅田川渡し船》、喜多川歌麿《煙草を吸う女》、葛飾北斎《百物語 こはだ小平二》《富嶽三十六景 神奈川沖浪裏》、歌川広重《東海道五十三次之内 庄野 白雨》《名所江戸百景 亀戸梅屋舗》
満足度の高い展覧会でした。
根津美術館で7月15日まで開催です。
今回はその萩美術館から東洋陶器130点と浮世絵62点が根津美術館で公開されています。浮世絵は前期と後期にわけて31点ずつの公開です。
中国のやきものでは、何と言っても興味を惹くのは、紀元前2900−2600年の大汶口文化の鬹(キ)といわれる三足器、紀元前2400−2000年の馬家窯文化の彩陶など新石器時代の陶器。こんな形や模様をどうしたら考えつくのかと思います。
そこから年代を追って展示されていますが、私の趣味でこれはというものを列挙すると、西晋時代の壺の上に鳥、虎、胡人、建物、蟹などをこれでもかと付けた神亭壺。北魏時代のリアルな牛、馬、駱駝。唐代の三彩。北宋定窯の白磁の壺。北宋景徳鎮の青白磁。
朝鮮のやきものは、ゆるい感じの「へたうま」的模様が彩色されているものに、面白いものが沢山あります。
浮世絵は、刷りが良いとこんなに良くなるのかと改めて感じることができました。私が感心したものをランダムに列挙すると、鈴木春信《五常 仁》、鳥居清長《隅田川渡し船》、喜多川歌麿《煙草を吸う女》、葛飾北斎《百物語 こはだ小平二》《富嶽三十六景 神奈川沖浪裏》、歌川広重《東海道五十三次之内 庄野 白雨》《名所江戸百景 亀戸梅屋舗》
満足度の高い展覧会でした。
根津美術館で7月15日まで開催です。
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