2012年11月25日日曜日

中国絵画 石濤・八大山人 泉屋博古館分館

早く行ってみたいと思っていた、泉屋博古館分館(六本木)で開催されている、「中国絵画 住友コレクションの白眉 石濤・八大山人−君はこの名画を見たか−」展に行ってきました。

明の末期から清の始めにかけて、社会は大きく変化している中で、個性的な画家が活躍していました。今回展示されているのはそのような画家たちの作品です。

  • 八大山人《安晩帖》
  • 石濤《廬山観瀑図》
  • 石濤《黄山図巻》
  • 漸江《江山無尽図巻》
石濤の作品を見たことはなかったのですが、観ているとじわじわと良くなってきました。ゆっくり観たい作品です。

安晩帖は三日毎に一枚づつ展示替えが行われていて、私が今回見たのは「菊鶉図」でした。《叭々鳥図》を見たかったのですが、すでに終わってしまっていました。

明・清以外にも、国宝になっている南宋時代の伝閻次平《秋野牧牛図》の展示もあって、たいへん満足しました。

会期中に今回の入場券を持って行くと、次は半額とのことなので、もう一度行ってみたいと思っています。

「中国絵画 住友コレクションの白眉」展は泉屋博古館分館で、2012年10月13日から12月16日までの開催です。


棚田康司「たちのぼる。」展 練馬区立美術館

今日で終わってしまった展覧会ですが、練馬区立美術館(左の写真です)で開催されていた棚田康司さんの展覧会です。

棚田さんの作品は、彩色した木彫の人物像です。
少女・少年が題材になっているのが多いのですが、見てすぐに連想したのが、ヨーロッパの彩色されたキリスト像です。生々しく、何か気持ち悪く、見方によれば崇高。

今回の展覧会は終わってしまいましたが、インパクトのある作品が多かったので、棚田さんの作品を観る機会があれば、また行ってみたいと思います。

棚田康司「たちのぼる。」展は2012年9月16日から11月25日まで開催されていました。

2012年11月18日日曜日

巨匠たちの英国水彩画展 Bunkamuraザ・ミュージアム

Bunkamuraザ・ミュージアムで開催されている「巨匠たちの英国水彩画展」は、マンチェスター大学ウィットワース美術館が改修中ということで、その所蔵品の展覧会です。150点を超す作品が展示されています。

水彩画だけの展覧会ということで、地味な展覧会かなと思いながら見に行きました。第一章「ピクチャレスクな英国」のあたりは、まあ予想通りという感じ。第二章の「旅行:イタリアへのグランド・ツアー」では、200年前のイギリスの金持ちは絵葉書がわりに水彩画を買ったというのがわかります。第三章は「旅行:グランド・ツアーを超えて、そして東方へ」ということで、更なる異国の絵葉書がわりの水彩画です。第四章「ターナー」になると俄然良くなります。水彩らしい色にあった造形が何ともいえず良い感じです。第五章は「幻想」ということでウィリアム・ブレイクとフュースリなど、英国にはたまに変わった人がでてきます。第六章は「ラファエル前派の画家とラファエル前派主義」、ミレイ、ロセッティ、バーン=ジョーンズと揃っています。第七章「ヴィクトリア朝時代の水彩画」、第八章「自然」で終わりになります。

全体を見ての感想は、「ターナーは水彩も良いな」でした。
特に水彩フリークの方でなくても楽しめると思います。

この展覧会は2012年12月9日まで、Bunkamuraザ・ミュージアムで開催です。


2012年11月10日土曜日

美術にぶるっ! ベストセレクション日本近代美術の100年 東京国立近代美術館

昨日、東京国立近代美術館に。
東京国立近代美術館が開設されたのは1952年で、ちょうどいま60周年です。2012年10月16日から2013年1月14日まで、60周年を記念する収蔵品展が「美術にぶるっ ベストセレクション日本近代美術の100年」として開催されています。
展示は第一部「コレクションスペシャル」と第二部「実験室1950s」に分かれています。第一部の方は、コレクションスペショアルの中でも特にスペシャルな作品から展示が始まり、その後はテーマや年代に分けて展示されています。第二部はタイトルの通り1950年代に焦点をあてた展示でタイムマシンでタイムスリップしたような気になります。

日本の近代美術にそれほど興味のない方にも、この展覧会はお勧めです。やはり、良い絵があります、気になる絵があります、時代を感じる絵があります、特定の作品を改めてじっくり観賞するのもよいでしょうし、美術史的に振り返ってみるのも良いと思います。

昨日は、たまたま、研究員の方が写真の展示を説明されるギャラリー・トークに参加することができました。そこでは、東京国立近代美術館の写真への取り組みの歴史など興味深い話が聞けたのは収穫でした。今回は絵画作品が多いので、写真の小さな部屋は素通りしてしまいがちですが、ぜひ写真展示にも立寄ってみて下さい。

私は、もう一度この展覧会に行ってみたいと思っています。

2012年11月3日土曜日

メトロポリタン美術館展 大地、海、空—4000年の美への旅 東京都美術館

東京都美術館で、「メトロポリタン美術館展 大地、海、空−4000年の美への旅」が行われています。

この展覧会の特徴は、作家、年代、地域にとらわれず、「大地」「海」「空」というテーマで展示をしていることです。そこで、今回はゲーム感覚で観賞してみようと決めて、いつもはどうしてもキャプションに目がいってしまうのですが、それをちょっと我慢して、キャプションを見ずに作品の年代や地域を言い当てられるかどうか試してみました。

難しかったのは、彫刻作品。エジプトのカバなんかは現代の作品と言っても良い造形感覚です。また、エジプト、ギリシャは分かっても、メソポタミア、ペルシャ、古代イタリアなどは、うーんどこだろうという感じです。

年代を当てやすいのは19世紀の作品。ここは年代というよりも作者が主張してきます。クールベ、ルノアール、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ、アンリ・ルソー。

さすがにメトロポリタン美術館は米国を代表する美術館で、今回の展示の中にはハドソン・リヴァー派などアメリカの風景画家の作品が多く出品されていたのですが、ずっと見ていると、これはアメリカの画家の風景画と分かるようになります。

「大地、海、空」というテーマが効いているかどうか?、4000年にしては近代以降が多いのでは?、といった感はありますが、観て楽しい作品が多いので、行って損はない展覧会です。来年1月4日までの開催です。

2012年10月22日月曜日

近江路の神と仏 2回目の見学

三井記念美術館の「近江路の神と仏」展に、良く展覧会に行く皆さんといっしょに行ってきました。この展覧会に行くのは2度目になります。今回は展覧会カタログも買ってきましたので、少し復習を。
  • 善水寺の誕生釈迦仏立像。奈良時代8世紀の銅造の仏。入り口すぐの所にあります。釈迦が生まれてすぐ、獅子吼した時の姿を表していて、右手を天に向け左手は地に向けています。腕は、幼児のように太く表現されていますが、頭はちょっと小さめ。
  • 石山寺如意輪観音半跏像。石山寺の旧本尊の前立仏(平常公開されない秘仏の前に身代りとして安置される仏)と伝えられています。10世紀後半の作。如意輪観音は六観音の一つで、無限の宝を出す宝珠と煩悩を打ち砕く法輪の功徳で、衆生の苦を救い,宝財を施して願望を意の如く成就するそうです。如意輪観音は六臂が多いのですが、この像は時代の古い二臂の作例です。
  • 明寿院大黒天半跏像。11世紀の作。甲冑をつけた武装大黒天といわれる姿です。大黒天の起源に関しては、インドのシヴァ神、クベーラ神説などあり大変興味深いので、また勉強したいと考えています。後の時代には大黒天は大国主神と習合して、いわゆる「大黒さま」になって行きます。
  • 櫟野寺(いちいのでら)十一面観音立像。10世紀の作。像高167.4cmと大きく存在感があります。様々な方向から顔をみると、表情が変化して、写真の図像よりもずっとよいと感じました。
  • 永昌寺地蔵菩薩立像。10世紀の作。永昌寺は甲賀の農村にある天満宮の別当寺です。像は量感のある体躯をしていて、深く刻まれ衣文は、きっちりと整理されています。最初は僧形神像だった可能性もあるといわれているようです。
  • 石山寺多宝塔の大日如来座像。鎌倉時代12世紀、快慶の初期の作です。顔は大きいのですが天冠台を頭の上に載せているせいか、全体のバランスはとれていると感じます。前で見ていると迫力ある顔が迫ってくるようです。衣文や足の曲線などが美しく表現されています。
涅槃図など仏画にも面白いものがありましたが、夜も遅くなってきたので、今日の復習は仏像に留めておきます。

「近江路の神と仏」展は三井記念美術館で11月25日までの開催です。

2012年10月21日日曜日

五島美術館 新装開館記念「時代の美」

五島美術館が10月20日に新装開館の運びになったので行ってみました。外観などが変わったわけではないので、それほど新しくなったという印象はありませんが、ここが開かれるのは嬉しいことです。

新装開館記念として「時代の美」をテーマに、連続して展覧会が開催されます。


  • 奈良・平安編が2012年10月20日〜11月18日
  • 鎌倉・室町編が2012年11月23日〜12月24日
  • 桃山・江戸編が2013年1月5日〜2月17日
  • 中国・朝鮮編が2013年2月23日〜3月31日
奈良・平安編の前半・後半に分かれていて、目玉の一つである《源氏物語絵巻》は後半の展示になるので注意が必要です。前半が10月20日〜11月4日、後半が11月6日〜11月18日です。

奈良・平安は、古写経、古写本、古筆の展示が多いので、そちらに興味があまりないとちょっと辛いかもしれません。絵画は、《過去現在因果経断簡(益田家本)》、《麻布山水図》、《観普賢経冊子》、《高僧図 石山寺観祐筆》、《沙門地獄草紙断簡(益田家本甲巻) 火象地獄図》、玄証本 高山寺旧蔵の《白描応現観音図》、《白描執金剛神像》、《白描四天王図像》が展示されています。